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ロシアはウクライナに侵攻しようとしている、
NYTはブルームバーグ大失態の後に主張

ロシア軍の「一部」はすでに「完全な戦闘力」に達していると、
同紙はウクライナの匿名情報筋を引用して報じた。
Russia about to invade Ukraine, NYT insists after Bloomberg fiasco
RT  2022年2月5日

翻訳:池田こみち(環境総合研究所顧問)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2022年2月7日
 

<写真キャプション:ニューヨークタイムス社看板>
写真 © AP / Mark Lennihan


本文

 ロシアによるウクライナへの「侵攻」が迫っているとする新たな恐怖を煽る報道が、金曜日の深夜にニューヨーク・タイムズによって発表された。同紙は「ウクライナ軍高官」に話を聞き、同国軍によってまとめられた非常に機密性の高い評価の詳細を共有したという。

 この高官によると、モスクワは最近、この地域に1万人の部隊を追加配備した。さらに、クリミア半島の「いくつかの部隊」が「ロシア軍の最高軍事準備態勢に入った」と主張している。さらに、不特定の「他の場所」に駐留する部隊は、「2番目に高いレベルの警戒態勢」に入ったという。

 同時に、この関係者は、モスクワが現在行っているとされる軍備増強は、差し迫った侵略の兆候というよりも、キエフと西側を脅かすことを目的とした「本当のポーカーゲーム」の一部であるとほのめかしている。

 「今のところ、彼らは我々をパニックに陥れ、西側諸国をパニックに陥れるためにできることはすべてやっている」と同高官は述べた。

 実際に「侵攻」が起こった場合、ロシアは「局所的な行動」から始めると予想され、それが成功すれば、モスクワは「紛争地域を拡大」しようとするかもしれないと、同高官は指摘した。それでもロシアが多方面に1週間以上攻勢を維持することはできないだろう。「前線の陣地に配備される弾薬、食料、燃料などの物資が不足しているため」、また「十分な予備軍」がないためだと、同紙はウクライナの匿名の評価結果を引用して主張している。

 ロシアとウクライナの国境付近にいる部隊の総数は、約13万人に達すると推定されると、同紙は不特定の米国とウクライナの当局者の話を引用して指摘した。

 ニューヨーク・タイムズ紙の報道は、ウクライナを中心としたモスクワと西側諸国の緊張が高まっている中で行われた。過去数ヶ月間、西側諸国の高官やメディアは、モスクワが計画した差し迫った「侵略」の疑いについて繰り返し警告してきた。土曜日、ブルームバーグは誤って「ロシアがウクライナに侵攻する」という見出しを掲載した。その後、この見出しは削除され、同メディアは謝罪し、準備した記事が意図せず掲載された理由を調査するとしている。

 しかし、この疑惑を裏付ける実際の証拠は、匿名の情報源による主張と、ウクライナ国境に比較的近いロシア国内の軍隊の動きの観察以外に、出てきていない。

 ロシアは一貫してこのような疑惑を否定し、隣国を攻撃する計画は全くないと主張している。モスクワはまた、自国の領土内で軍を好きな場所に移動させる完全な権利があると指摘し、そうした作戦がウクライナの対立と何らかの関係があるという主張をこき下ろしている。