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リサ・ショーの悲劇的な死は、新型コロナワクチン
に懸念を抱く人々を「反ワクチン派」として中傷する
ことがなぜ間違っているかを示している。

 
RT Op-ed 2021年8月28日
The tragic death of Lisa Shaw shows why smearing
those with concerns over Covid vaccines as ‘anti-vaxxers’ is wrong

By RT Op-ed 28 Aug, 2021

翻訳:池田こみち (環境総合研究所顧問)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2021年8月30日
 

(
左) © AFP / DANIEL LEAL-OLIVAS; (右) © Reuters / DADO RUVIC

著者: ニール・クラーク
ジャーナリスト、ライター、放送作家、ブロガー。受賞歴のある彼のブログは、www.neilclark66.blogspot.com に掲載。政治や世界情勢に関するツイートは @NeilClark66 。


本文

 BBCラジオの司会者リサ・ショーがオックスフォード・アストラゼネカ社のワクチンによる合併症の結果として死亡したという公式検視官の所見は、「ワクチンに反対する人」を誹謗中傷してきた人たちにとって考えさせられる事実だ。

 リサ・ショーが新型コロナウィルスワクチンを摂取していなければ、おそらく彼女は今も生きていただろう。一児の母であり、BBCラジオ・ニューカッスルの人気司会者であるリサ・ショーは、まだ44歳で、基礎疾患もなく健康だった。

 しかし、彼女は4月29日に、非常にリスクの低いカテゴリーに属していたにもかかわらず、新型コロナ・ワクチンを摂取し、それによる合併症で死亡したのだ。
これは「陰謀論」でも「反ワクチン派」の見解でもなく、公式の検視官の報告だ。リサさんのご家族やご友人の悲しみを察するものである。

 ワクチンは一般的に人類に大きな恩恵をもたらしてきしたが、完全に安全なワクチンはない。しかし、年齢層によっては安全なものもある。
哀れなリサが4月下旬にアストラゼネカ社のワクチンを初めて接種した時、このワクチンはすでに欧米の多くの国で中断または一時的に禁止されていたことは注目に値する。

しかし、イギリスは違った

 当時、ヨーロッパの様々な懸案事項は、Brexitを巡ってイギリスに自分たちの思いをぶつけたい「ジョニー・フォーリナー(Johnny Foreigner)」として紹介されていたのを覚えている。イギリスの迅速なワクチン展開は世界の羨望の的であり、ヨーロッパ人は嫉妬しているだけだと言われていた。

※Johnny Foreigner Wikipediaより
 ジョニー・フォーリナーは、イギリス・バーミンガム出身のインディー・ロック4人組。2005年の自主制作盤を皮切りに6枚のアルバムをリリースし、2008年にはフルスタジオでのデビュー作「Waited Up 'til It Was Light」を発表した。2016年に最後の活動を行い、レコード『Mono No Aware』をリリースしてツアーを行い、レスターでのクリスマス・ギグで最後のショーを行った。フロントマンのアレクセイ・ベローは、2020年半ばにプロジェクトを停止したことを発表したが、この行為は将来的に音源をリリースする可能性があるとしている。2021年7月に新たな活動を発表した。(後略)


 しかし、5月7日、英国の40歳以下の成人のほとんどが、若年層では血栓のリスクが高まることから、AZワクチンの代替品を提供することが発表された。その時点で、血栓症の患者数は242人、死亡者数は49人だった。もちろん、その1週間前に初回接種を受けたリサ・ショーさんも加えなければならない。

 どのくらいの死亡例が、様々な新型コロナ・ワクチンと関連しているのだろうか?はっきりしたことは言えないが、政府のホームページには次のように書かれている。「MHRA(英国医薬品・医療製品規制庁)は、ファイザー/バイオンテック社製のワクチンに対するADR(裁判外紛争解決手続)が疑われる英国での報告を508件受けているが、その中にはワクチン接種後すぐに患者が死亡したというものがあり、アストラゼネカ社製では1,056件、モデルナ社製では17件、ワクチンのブランドが特定されていないものが28件あった。

 ということで、
本稿執筆時点では、ワクチン接種後すぐに患者が死亡した「ADRが疑われる」死亡事例が合計1,609件となっている。

 致命的ではない反応については、8月18日現在、英国では、ファイザー/バイオンテック社のワクチンで107,215件の「イエローカード」の副反応が報告されており、アストラゼネカ社で229,134件、モデルナ社で14,019件、ワクチンのブランドが特定されていないもので1,036件が報告されている。これらは、ワクチンが原因であることが確実に確認された副作用ではなく、報告された副作用に過ぎないことに注意して頂きたい。

 これらの数字を整理するためには、英国では1つのワクチンを2回接種した人の数が非常に多く、現在4100万人を超えていることを念頭に置く必要がある。また、7月にイングランド公衆衛生局は、新型コロナ・ワクチンによって10,400人から27,000人の命が救われたと推定していることも、ここに付け加えておく。

 新型コロナに限らず、ワクチンを受けるかどうかの判断は、外部からの圧力を受けずに、予防接種を受ける対象物に感染するリスク、感染した場合に何が起こるか、ワクチンの有効性とその副作用など、できるだけ多くの情報を得た上で、個人が自分で判断するのが一番良いと考える。

 結局のところ、毎年行われるインフルエンザの予防接種でも同じことが言えるのだ。高齢者や弱者にはワクチンの接種が勧められているし、その他の希望者にも接種してもらうことができる。しかし、いじめがあったことはない。新型コロナのワクチンに関連して聞かれるような『インフルエンザの予防接種を受けましたか』という質問はされない。『インフルエンザワクチンパスポート』を提唱して、ワクチンを接種していない人をイベントや大規模な集まりから締め出すようなことは誰もしていない。

 私は過去にひどい風邪をひいたことがあり、あるときは肺炎になって重症になったこともあったので、インフルエンザの予防接種を受けている。

 毎年、ワクチンを接種しているので、病気にならずに済んでいるが、接種しなかった時は感染してしまった。だから、私はワクチンを打ち続けている。しかし、誰も私に強制はしない。
しかし、新型コロナの場合はそうではない。

 新しく発売されたワクチンの服用を人々に強要する行為は、私たちが生きてきた英国ではかつて経験したことのないものである。ワクチンの予約をするようにと、メールや電話が殺到している。

 
ワクチンやその推進に少しでも懸念を示す人がいれば、「反ワクチン派」、「変人」、「陰謀論者」などのレッテルを貼られる。あるコラムニストは、「拒否者」は首に鈴をつけ、自分たちが「汚れている」と宣言するサンドウィッチボードをつけなければならないと提案したほどた。

 
また、政府はトニー・ブレアに習って、「完全な予防接種」を受けていない人は、秋になると楽しみにしている多くのことから締め出されると脅している。

 
これらの脅しはすべて非倫理的であり、まさに犯罪と言っても過言ではない。「1回接種のみ(jab-only)」のワクチンパスポートについては、「脅迫」という言葉がすぐに思い浮かぶ。

 
真に自由な社会では、たとえパンデミックの最中であっても、ワクチンを摂取するかどうかは常に個人の選択であるべきである。

 
確かに、ワクチンは多くの命を救うことができるし、実際に救われることも多い。しかし、リサ・ショーさんの悲劇的な事件に見られるように、ワクチンは命を奪うこともある。だからこそ、人々や政府は、他人にワクチンを摂取させようとするような強硬な態度やいじめをすべきではない。特に、問題となっているワクチンが発売されたばかりで、長い実績がない場合はなおさらだ。

このコラムで述べられている声明、見解、意見は筆者個人のものであり、必ずしもRTのものを代表するものではありません。