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ウクライナでのロシアの作戦前に、
ゼレンスキーにNATOへの加盟を
断念するよう勧めたとされるショルツ氏
 
Scholz Reportedly Recommended Zelensky
to Abandon Plans to Join NATO
Before Russian Op in Ukraine

執筆者:Oleg Burunov Sputnik International
War in Ukraine -#417
April 4, 2022


翻訳:池田こみち(E-wave Tokyo共同代表)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2022年4月5日

<写真:NATO旗とウクライナ国旗>
Source:bne - Intellinnews

本文

 3月中旬、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、自国がNATOに加盟しないことを受け入れなければならないと発言した。この発言は、ロシアがウクライナの非軍事化・脱ナチス化のための特別作戦を開始してから数週間後のことである。

 モスクワのウクライナでの特別軍事作戦が始まる5日前、ドイツのオラフ・ショルツ首相はウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領に、自国のNATO加盟の野望を捨てるように促したと、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じている。

 同紙は、2月19日にショルツ首相がモスクワとキエフの緊張関係を「解決するために最後の一押しをした」と主張している。

-WSJによると、ドイツ首相は当時、ゼレンスキー氏に対し、「ウクライナはNATOの野心を捨て、西側とロシアによるより広いヨーロッパの安全保障取引の一部として中立を宣言すべきだ」、「プーチン氏とバイデン氏が署名し、ウクライナの安全を共同で保証する」という協定を提案したという。

 その後、ゼレンスキー氏がショルツ氏の提案を拒否したため、「ドイツ政府関係者は和平の可能性が薄れたことを懸念し」、EU首脳がロシアとアメリカの大統領による首脳会談を開催しようとしたと、同ニュースレターは伝えている。

 この努力はフランスのエマニュエル・マクロン大統領の仲介で行われ、彼は「2月20日の夜、プーチン氏とバイデン氏と交互に電話をかけた」と伝えられている。

-「フランス人はモスクワ時間の午前3時にもプーチン氏と話し、米露首脳会談の計画を発表するプレスリリースの文言を交渉していた」が、2月21日にロシア大統領が「マクロン氏を呼び戻し」、「首脳会談は中止され」、プーチン氏はフランス側に対してウクライナ東部のドネツクとルガンスク人民共和国(DPRとLPR)の「独立を認めることにした」と述べた、とWSJは報じている。

■ウクライナにおけるロシアの特殊作戦

 ロシアのドンバス共和国承認を受けて、モスクワは2月24日にウクライナの非軍事化・脱ナチス化のための特別軍事作戦を開始したが、その際プーチン大統領は、ロシアはウクライナを占領することを望んでいないと強調した。一方、ロシア国防省は、この作戦は高精度の武器による攻撃でウクライナの軍事インフラのみを対象とし、一般市民は危険にさらされていないと強調した。

 今週初め、同省は、特別作戦の第一段階のすべての目標の実施と、作戦の最終段階に向けた部隊の再編成を計画したと発表した。

 イーゴリ・コナシェンコフ報道官は、第一段階において、ロシア軍司令部は敵の兵員と資材をキエフとチェルニゴフ方面に集中させることを計画したと述べた。その目的は、都市を襲撃することなく敵を「封じ込める」ことであり、民間人の損失を避け、ウクライナ軍部隊を敗北させ、キエフがドンバスに進攻するロシア軍に対して使用できないようにするためだと強調した。

■ゼレンスキー氏、ウクライナはNATOに加盟しない事実を受け入れるべきと発言。

 先月、ゼレンスキーは、キエフ(ウクライナ政府)はNATOに加盟しないことをはっきりと聞いており、ウクライナ人はこの現実を受け止めなければならないと明言した。

-「ウクライナがNATOに加盟しないことは明らかだ。私たちはこのことを理解している。私たちは合理的な人間だ。何年もの間、私たちは(NATOは)「開かれた扉」と言われてきたが、今は 「入れない」とも言われている。これは真実であり、認める必要がある」と、ゼレンスキー氏は英国主導の合同遠征軍リーダーとの会合で述べた。

 ウクライナのNATO非加盟問題は、12月にロシア外務省が発表した安全保障提案の眼目、すなわち重要部分であった。米国の対応について、プーチン大統領は「クレムリンの提案は基本的に無視された」と述べた。

-「我々の主要な三つの要求、すなわち;NATOの拡張を止めること、ロシア国境付近での攻撃兵器システムの使用を拒否すること、ヨーロッパにおけるNATOの軍事インフラを1997年当時の状態に戻すこと、この3つについては、十分に考慮されているとは思えなかった」とプーチン大統領は述べた。