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台湾テレビ局が中国攻撃報道の誤報を謝罪
台湾CTSチャンネルが、台北への
「中国の攻撃」に言及したテロップ
を誤って流したことを謝罪した
TV channel apologizes for false China attack report
Taiwanese CTS channel apologized for mistakenly launching
a news ticker mentioning ‘Chinese strikes’ on Taipei

RT War in Ukraine - #635
April 20 2022


翻訳:池田こみち(E-wave Tokyo共同代表)
独立系メディア E-wave Tokyo 2022年4月20日

2018年11月5日、台湾・台北の夕暮れ時の台北スカイライン
© AFP / Daniel Shih/AFP


本文

 台湾の政府系放送局である中国電視台(CTS)は、中国が台北付近のターゲットをミサイルで攻撃するというテロップを誤って流したことについて、謝罪の意を表明した。

 この警報は水曜朝の生放送のニュース中に表示され、「戦争が勃発する可能性がある」「台湾の蔡英文総統が非常事態を宣言した」などのアラートが流れたとされる。

 地元メディアによると、中国のミサイルが首都台北近郊の軍艦や重要インフラに命中したことも視聴者に伝えていた。

 しかし、キャスターは午前10時のニュース速報で、この警報は実は火曜日に新北市の消防署が行った訓練のためのもので、技術的なミスで水曜日の朝に誤って表示されてしまったことを明らかにした。また、市民に対して「過度にパニックにならないように」と呼びかけ、謝罪した。

 ロイター通信によると、放送されてしまった誤報は、台北市内で大規模なパニックを引き起こすことはなかったという。

 先週、台湾の軍隊は、戦争が起こった場合に民間人向けに作成された緊急時の対処方針を掲載した漫画のようにデザインされたサバイバルガイドを発表した。この冊子には、スマートフォンのアプリを使った防空壕の探し方、救急箱の準備、様々な種類の防空サイレンの見分け方などが説明されている。

 また、最近、台湾の男性の兵役義務期間を現在の4カ月から延長することが話題になっている。

 台湾は自治領であり、1949年に中国の内戦で負けた側が島に逃げ込み、独自の政権を立ち上げて以来、事実上の統治が行われている。中国側は、台湾当局を分離主義者とみなし、台湾は中国の不可侵の一部であると主張している。

 近年、北京は台湾海峡での軍事活動を強化し、中国本土と台湾を分離している。習近平国家主席を含む中国のトップは、台湾と中華人民共和国の「統一」を確実にするために、武力行使も選択肢の1つであると公言している。

 いわゆる「一帯一路」の原則の下、大多数の国は台湾の独立を公式に認めることを控えている。

 しかし、台湾は長年、米国から広範な外交的・軍事的支援を受けており、米国は台湾と非公式な関係を維持している。米国は北京に対し、台湾を武力で支配しようとすれば、深刻な事態になると繰り返し警告している。

 2月24日にロシアがウクライナに対して軍事攻撃を開始して以来、台湾当局は警戒レベルを引き上げているが、現時点では中国による侵略が差し迫る兆候はないと認めている。

 2016年に当選した台湾の蔡英文総統は、台湾の防衛力向上を優先し、政権下で大規模な近代化プログラムを立ち上げた。