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ザ・インターセプト(報道機関);
報道機関調査が主張した三百万人の民間人死亡の背後にキッシンジャー

元米国外交官の行動により、とりわけ15万人のカンボジア民間人が死亡したと報道機関調査が主張
Kissinger behind 3 million civilian deaths – The Intercept
The former US diplomat’s actions caused, among others, 150,000
Cambodian civilians to die, an outlet investigation has claimed

 RT War in Ukraine #3504
 24 May
2023

英語翻訳:池田こみち(E-wave Tokyo 共同代表)
独立系メディア E-wave Tokyo 2023年5月25日
<写真キャプション:H.キッシンジャー> © Getty Images / チップ・ソモデヴィラ

本文

 ヘンリー・キッシンジャーは、6人のアメリカ大統領に助言してきた外交政策の権威であるが、この現実主義の戦略家の100歳の誕生日を記念して火曜日に発表されたインターセプト・レポートによると、300万人以上の人々の死を引き起こしたという。
 
 ニクソン時代の国務長官兼国家安全保障顧問を批判する人々は、米国が支援した数々の大量虐殺やクーデターで重要な役割を果たしたキッシンジャーを戦争犯罪人と表現することが多いが、報告書は、特に1970年代のベトナム戦争のカンボジアへの極秘かつ極めて違法な拡大に関して、その死者数は広く過小評価されていると論じている。

 東ティモールとバングラデシュでの大量虐殺、ラテンアメリカでのテロ、クーデター、決死隊(コンドル作戦として知られる)、南部アフリカでの内戦の煽動、ベトナム人を追うという名目でのカンボジアとラオスの絨毯爆撃など、キッシンジャーは、民間人の死者300万人を超えると考えられており、彼が民間企業に与えた助言による犠牲者を数えればもっと多くなる。

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関連記事:キッシンジャー、ウクライナのNATO加盟を容認する姿勢に転換ベテラン外交官は現在、キエフが米国主導の軍事ブロックに参加することを許可されるべきだと考えている。
Kissinger changes stance on Ukraine joining NATO
The veteran diplomat now believes that Kiev should be allowed to join
the US-led military bloc
https://www.rt.com/news/576488-kissinger-us-ukraine-nato/
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 キッシンジャーは、自分の行動が5万人のカンボジア人を死亡させたことを
「唯一」認め、米国の爆撃作戦の標的であったはずのベトナム人を非難した(そ
の際の地理座標は、ベトナム国内の合法的な爆撃として記録されるよう不正確に
記録されていた)。

 インターセプトの記者、ニック・トゥルース氏は、民間人の死傷者数を意図的
に過小評価した多くの記録例を挙げ、15万人に近い数字だと主張している。この
数字は、米国が9.11以降の空爆で殺害した民間人の6倍以上に相当する。

 インターセプトが公開した、ペンタゴンの秘密戦争犯罪対策委員会の機密解除
された米軍文書の「独占アーカイブ」の記録から、1970年にカンボジアで「大規
模な爆撃作戦」を開始するようペンタゴンに指示するために、当時のリチャード
・ニクソン大統領がしばしば酔っ払って好戦的にカンボジアについて話したこと
を、キッシンジャーが仲介したことが判明した。

 キッシンジャーは、「動くものの上に飛ぶものはすべて撃つ」という今となっ
ては有名な指示を出し、秘密戦争を爆発させ、年末までに爆撃の回数を3倍に増
やした。彼は、この戦争の3,875回の個人爆撃をすべて承認したとされ、爆撃機
は1973年だけで257,000トン以上の爆薬をカンボジアに投下した。

 インターセプトのアーカイブは、カンボジアの村々への残忍な地上からの空爆
の数々も明らかにした。空爆は「パイロットのミス」として喧伝されたが、「ミ
ス」は何千回も繰り返された。米軍は内部調査で、地上部隊が空爆したばかりの
村から略奪したことが発覚すると、実際に記者団を非難した。

 キッシンジャーはカンボジアを絨毯爆撃し、カンボジアの人口の20%に当たる
200万人を殺害したクメール・ルージュという大量虐殺独裁政権への道を開いた
が、彼は私的に(そして好意的に)「殺人的凶悪犯」と呼び、彼らが地域の同盟
国を確保できるように助けた。

 キッシンジャーは戦争犯罪で訴追されたことはなく、公式に起訴されたことも
ない。また、米軍は実際に殺人を行った部隊の責任を追及するための組織的な努
力も行ってはいない。