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伊能忠敬と日蓮の足跡を
たどる千葉の旅
 

仁右衛門島1
(千葉県鴨川市太海)

青山貞一 Teiichi Aoyama・池田こみち Komichi Ikeda
Dec. 12-13, 2018 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁


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江澤館1  江澤館2  仁右衛門島1  仁右衛門島2

 日蓮寺、誕生寺、清澄寺、多聞寺など、日蓮宗の寺周りが一段落し、早めに12月12日の宿泊地、鴨川市太海にある江澤館という旅館に行くことにしました。

 外房線の太海駅から徒歩で13分という江澤館だが、車で向かうと海沿いの漁港にそって海側に進むことになりました。いったいどこまで進むのかと思っていると、ついに海に突き出た岬のさらに突端に出ました。

 そこから少し、陸側に戻ったところに江澤館がありました。


出典:グーグルマップ


出典:グーグルマップ

 江澤館に入り、部屋に案内されてびっくり、眼前に以下の光景が広がります。何とこの島は、仁右衛門島(にえもんじま)といい、旅館の女性に伺うと、千葉県で唯一の島とのことで、仁右衛門島には毛漕ぎの船で渡れ、島内も案内してくれるとのことです。別途調べたら、大人一人1350円、往復の渡し船と島内見学料が含まれるとのことです。。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2018-12-12


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2018-12-12


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2018-12-12

 望遠レンズで見たら「自然美と伝説「源頼朝・日蓮上人」の島、名勝 仁右衛門島 渡船手漕ぎ赤船のりば」とあります。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2018-12-12

 この仁右衛門島は、千葉県鴨川市太海の沖合約200mにある島です。全島砂岩よりなる周囲約4kmの小さな島で、しかし、千葉県では最も大きな島です。源頼朝や日蓮の伝説で知られ、個人所有であるものの千葉県指定名勝となっているほか、新日本百景にも選ばれています。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2018-12-12

 島主である平野仁右衛門の名に因み、この名前になったといわれています。夏涼しく冬暖かい風光明媚な自然の楽園です。金銀針茄子(キンギンハリナス)という珍しい植物もみられまあす。島の南側は荒々しい海岸線がみられ、自然の防波堤の役割も果たしています。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2018-12-12

伝説

 代々島主は平野仁右衛門を名乗り、現在の島主が推定で38代目です。治承4年(1180年)、石橋山の戦いに敗れた源頼朝が安房に逃れた際、平野仁右衛門に助けられ、この島で平家軍から一時身を隠し、巻き返しを図ったと言い伝えられています。

 現在に至るまで平野仁右衛門一族がこの島を守り伝えています。島の東部には日蓮が朝日を拝したと伝えられる神楽岩や石橋山の戦いに敗れた源頼朝が、夜襲を避けて潜伏したとされる洞窟があり、正一位福女稲荷大明神が祀られています。

 しかし、この伝承は資料に乏しく、『仇討ち事件と房総のアワビ漁』(北総ふるさと文庫)よると、花房藩の資料に平野家は江戸時代に和泉国から太海の地にやってきたという記述があり、事実は判然とせず、あくまでも伝説です。現在の平野家家屋は、宝永元年(1704年)に建て直されたとされたもので、観光客に公開されています。

植生

 夏涼しく冬暖かく、四季を通じて植生が豊かで花が咲き乱れます。特にキンギンナスビ(金銀針茄子)という珍しい植物をはじめ、イソギク、ハマカンゾウなどの海浜植物、ソテツなどの暖地性植物も豊富に見られます。


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