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がんの予防

@がん細胞を攻撃、死滅させるリンパ球

青山貞一 Teiichi Aoyama

September 26 ,2014
Alternative Media E-wave Tokyo

@がん細胞を攻撃、死滅させるリンパ球
Aリンパ球 NK細胞の詳細について
Bリンパ球を増やす方法−1(食事療法)
Cリンパ球を増やす方法−2(免疫療法)


 今や日本は世界一の高齢社会となっていますが、未だに死亡原因の第一は「がん」であり、日本人の死亡の半分近くが「がん」でなくなられるという報告があります。

 「がん」にならないためには、さまざまな対応がありますが、最も有効なことは、喫煙をやめること、すなわち禁煙です。これにより喫煙者はもとより、その近くにいる家族や友人、会社の同僚などの間接喫煙による「がん」リスクも減少します。

 ところで学説によっては、健康なひとであっても、1日に5000個のがん細胞ができると言われています。これは空気、食事、飲み物などに気をつけていてものことです。

 最近では、がん細胞は、健康な人のカラダでも多数(学説によっては1日に5000個も!)できることがわかっています。

 がん細胞ができると、そのつど退治しているのが免疫細胞(リンパ球)です。免疫細胞は、ある細胞を見つけると、まず自分の細胞かどうかを見極めます。そして、自分の細胞でないと判断すると、殺します。

 がん細胞は、もともと正常な細胞から発生しますので、免疫細胞にとっては「異物」と認識しにくいのです。

 それでも免疫細胞は、できたばかりのがん細胞を攻撃して死滅させます。私たちのカラダの中では、毎日毎日、たとえば「5000勝0敗」の闘いが繰り返されているのです。

 しかし、免疫による監視も、人間のすることですから、やはりミスが起こります。生き残ったがん細胞が、やがて、塊としての「がん」になっていくのです。

出典:https://www.gankenshin50.go.jp/susume/contents2.html

 上の囲みブログにあるように、1日に5000個のがん細胞ができるにもかかわらず、私達が深刻な「がん」に至らないのは、血液中の免疫細胞、いわゆるリンパ球のなせる技なのです。

 リンパ球ができたてのがん細胞を攻撃し、退治してくれているからなのです。

 しかし、そのリンパ球が少なくなってきたら、当然のこととしてがん細胞が増殖し、やがて部位を問わず「がん」になってしまいます。

 以下はリンパ球の説明です。

リンパ球とは

 リンパ球(Lymphocyte)は、末梢血の白血球のうち20〜40%ほどを占め比較的小さな(6〜15μm)、細胞質の少ない白血球です。

 その大きさから小リンパ球(6〜9μm)と大リンパ球(9〜15μm)とに分類されることがありますが、絶対的な基準はありません。

 抗体(免疫グロブリン)などを使ってあらゆる異物に対して攻撃しますが、特にウイルスなどの小さな異物や腫瘍細胞に対しては顆粒球ではなくリンパ球が中心となって対応しています。

 リンパ球には、NK細胞、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)などの種類があります。

 体液性免疫、抗体産生に携わるのはB細胞とそれをサポートするヘルパーT細胞で、腫瘍細胞やウイルス感染細胞の破壊など細胞性免疫に携わるのはキラーT細胞やNK細胞です。


走査型電子顕微鏡写真。左から赤血球、血小板、白血球(リンパ球)
出典:Wikipedia


造血幹細胞とその細胞系譜
出典:Wikipedia

 次に、以下の動画を見てください。

 電子顕微鏡で見た活性リンパ球が標的とした細胞を破壊しているところです。活性リンパ球が寄ってたかって標的とする細胞を攻撃し、細胞そのものを滅亡させている様子が分かります。


活性リンパ球による標的細胞の破壊 YouTube

 さらに以下の動画ではリンパ球ががん細胞を攻撃し死滅させている場面を見ることができます。大きながん細胞が複数のリンパ球の攻撃によって死滅しています。


活性化リンパ球による標的細胞の破壊  
出典:内藤メディアカル・クリニック YouTube

 ところで、リンパ球には寿命があります。その寿命は数日から数箇月、時には年単位のものまであります。

 リンパ球は、骨髄で未熟な状態で産出された後、胸腺(T細胞)や骨髄など(B細胞)で成熟し、さらにはリンパ節に移動し、そこでも増生、成熟が行われるなど、複雑な経過をたどっています。

つづく