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自然の中の日本の造形美

徳川家康霊廟 日光東照宮

3.三神庫、神厩舎、御水舎、経蔵

青山貞一 Teiichi Aoyama
池田こみち Komichi Ikeda

山形美智子 Mchiko Yamagata


November 21 2014
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自然の中の日本の造形美  日光東照宮
@全体概要   D陽明門   H奥宮、拝殿
A石鳥居から表門   E陽明門〜唐門   I鋳抜門、宝塔
B三神庫、神厩舎、御水舎   F唐門  
C鼓楼と鐘楼   G彫刻にみる動物  
歴代徳川将軍家家系 徳川歴代将軍の生誕・没年月日と将軍在位期間

三神庫、神厩舎、御水舎、経蔵


出典:日光東照宮公式Web


三神庫【重文】

 上神庫・中神庫・下神庫を総称して三神庫と言います。

 この中には春秋渡御祭「百物揃千人武者行列」で使用される馬具や装束類が収められています。また、上神庫の屋根下には「想像の象」(狩野探幽下絵)の大きな彫刻がほどこされています。


三神庫
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21


三神庫
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21


三神庫
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21


三神庫
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21


◆神厩舎・三猿【重文】

 神厩舎は、ご神馬をつなぐ厩(うまや)です。昔から猿が馬を守るとされているところから、長押上には猿の彫刻が8面あり、人間の一生が風刺されています。

 中でも「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の彫刻が有名です。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21


「見ざる 言わざる 聞かざる」の三猿  
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21

◆三猿

 3匹の猿が両手でそれぞれ目、耳、口を隠している意匠です。三猿は世界的にも"Three wise monkeys"として知られ、「見ざる、聞かざる、言わざる」という叡智の3つの秘密を示しているとされています。英語では"see no evil, hear no evil, speak no

◆三猿の起源と日本における三猿

 日本語の語呂合わせから日本が三猿発祥の地と思われがちだが、3匹の猿というモチーフ自体は古代エジプトやアンコールワットにも見られるもので、シルクロードを伝い中国を経由して日本に伝わったという見解があります。

 「見ざる、聞かざる、言わざる」によく似た表現は古来世界各地にあり、同様の像も古くから存在します。しかしそれぞれの文化によって意味するところは微妙に異なり、またその起源は未だ十分に解明されておらず、今後の研究と調査に委ねるところが大きいのです。

 『論語』に「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、 非礼勿動」(礼にあらざれば視るなかれ、礼にあらざれば聴くなかれ、礼にあらざれば言うなかれ、礼にあらざればおこなうなかれ)という一節があります。

 一説に、こうした「不見・不聞・不言」の教えが8世紀ごろ、天台宗系の留学僧を経由して日本に伝わったとされています。

 三猿のモチーフは、庚申信仰の伝播とともに近世以降広く用いられるようになり、主尊の青面金剛を描く際、その足元に三猿が添えられた例が多いとされています。また庚申塔にも多く三猿が彫り込まれています。

 天台宗は比叡山の鎮護社の日吉大社と密接な関係にあり、日吉大社を本尊とし、猿を神使とする山王信仰が、庚申信仰と習合した結果ともいう。

 南方熊楠によれば青面金剛と猿の関係はインドに起源があり、青面金剛はインドのラーマーヤナ説話の主人公・ラーマの本体たるヴィシュヌ神の転化であり、三猿はラーマに仕えたハヌマーンの変形といわれています。

 また庚申の「申=さる」である、庚申信仰で人の悪事を監視して天帝に報告する三匹の「三尸虫」を封じるため、悪事を見聞きせず、話さない三匹の猿を出したなどの説もあります。

 江戸中期に出版された『和漢三才図会』の「庚申」の項を見ると三猿の挿絵が添えられており、庚申=三猿」のイメージが定着していたことを伺わせます。


◆御水舎【重文】

 神様にお参りする前に、手を洗い、口をすすぎ、心身を清める為の建物です。水盤は元和4年(1618)九州佐賀藩主鍋島勝茂公によって奉納されました。


御水舎
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21


◆経蔵


日光東照宮  経蔵(右は鼓楼)   出典:Wikipdeia


◆輪蔵(経蔵)

 輪蔵は寛永12年(1635)に建てられ、桁行3間、梁間3間、宝形造り、銅瓦葺き、裳階付きです(宝形重層造り)。外壁は弁柄色で欄間部は金、蟇股には精緻な彫刻が施され、組物などと共に極彩色に彩られています。開口部は花頭窓で木製の扉の奥には八角形の回転式の書架があり、一切経1456部、6325巻が納められていました。

 この一切経は天海版と呼ばれるもので日本で初めて翻訳されたものとも云われています。又、八角形輪蔵を始めて採用した中国人の故事からそれに模した中国人親子の木像が安置され、その子供の像が笑っている事から「笑い堂」の別称があります。日光東照宮輪蔵(経蔵)は国指定重要文化財に指定されています。

出典:http://totitabi.ame-zaiku.com/nikkou/07kura.html


日光東照宮  経蔵   
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-11-21

つづく