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増上寺石灯籠等、移築実態調査

(東京西部・埼玉西部

飯能市 満福寺

青山貞一 Teiichi Aoyama
池田こみち Komichi Ikeda

December 24, 2014
Independent Media E-wave Tokyo
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調査の目的 D秩父市 慈眼寺 H秩父市 菊水寺 M秩父市 阿弥陀寺 R飯能市 観音寺
@練馬区 長命寺 E秩父市 野坂寺 I皆野町 水潜寺 N横瀬町 法長寺 S飯能市 竹寺 2本
A西東京市 東禅寺 F秩父市 常楽寺 J秩父市 長泉院  O日高市 聖天院  練馬区 正覚院
B清瀬市 長命寺 3本  三峯神社 16本 K秩父市 清雲寺 P飯能市 能仁寺 2本
C秩父市 四萬部寺  G小鹿野市 鳳林寺 L秩父市 法雲寺  Q飯能市 満福寺
註)寺の名前の後ろにあります本数は論考の頁数です。つづくをクリックすることで進みます。

 2014年12月24日、秩父から東京への帰途、飯能市内にある能仁寺を現地調査した後、満福寺を現地視察しました。

 満福寺は、飯能市中心部から県道70号線を1.2kmほど西に行ったところにあります。

真言宗豊山派  大黒山  萬福寺
所在地 飯能市永田395
電話 042-972-3336
 

出典:グーグルマップ

 また満福寺は小高い丘陵の南斜面にあり、本堂など伽藍はその中腹にへばりつくようにあります。


出典:グーグルマップ


飯能市 満福寺の山門


◆満福寺(まんぷくじ)の概要

 埼玉県飯能市にある真言宗豊山派の寺院です。山号は大黒山(だいこくさん)。院号は観音院(かんのんいん)といいます。 武蔵野霊場25番礼所になります。本尊は観世音菩薩、ほか甲子大黒天、大聖歓喜天があります。

 ※ 下の札所一覧の武蔵野霊場25番礼所は別の名称となっています。


出典:http://www5f.biglobe.ne.jp/~fkm-ito/htmlhuda/hfrm14.htm
 
 一方、高麗坂東札所では第14番の札所となります。


高麗坂東札所巡り  


◆歴史

 戦国時代末期に澄意が開山・中興した。江戸時代には江戸護国寺の別院であった。(Wikipedia)

 開山年代は不明ですが、「中興開山澄意天正年中示寂す」(新風土記)とあるところから、戦国時代末期に再興され寺運が隆盛となりました。(飯能市Web)


満福寺 境内
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24


◆満福寺の伽藍


満福寺 本堂
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24


満福寺 本堂
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24


満福寺 鐘楼
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24


満福寺 鐘楼
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2014-12-24


満福寺 鐘楼
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2014-12-24


満福寺 鐘楼
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24



◆満福寺にある増上寺・寛永寺からの移築された
  石灯籠についての実態調査


 伊藤氏の増上寺の石灯籠の移築調査によると、以下に示すように、飯能市の満福寺には文昭院の灯籠が1基、有章院の灯籠が2基、惇信院の灯籠が1基、合計で4基あることになっています。ちなみに文昭院は、徳川家宣、有章院は徳川家継、惇信院は、徳川家重の院号です。


出典:※伊藤 友己氏 増上寺の石灯籠

<参考>
徳川家康  安国院(あんこくいん)
徳川秀忠  台徳院(だいとくいん)
徳川家光  大猷院(たいゆういいん)
徳川家綱  厳有院(げんゆういん)
徳川綱吉  常憲院(じょうけんいん)
徳川家宣  文昭院(ぶんしょういん)......増上寺
徳川家継  有章院(ゆうしょういん......増上寺
徳川吉宗  有徳院 (ゆうとくいん)
徳川家重  惇信院 (じゅんしんいん)......増上寺
徳川家治  浚明院(しゅんめいいん)
徳川家斉  文恭院(ぶんきょういん)
徳川家慶  慎徳院(しんとくいん)
徳川家定  温恭院(おんきょういん)
徳川家茂  昭徳院(しょうとくいん)

◆青山貞一・池田こみち:歴代徳川将軍家家系
◆池田こみち:徳川歴代将軍の生誕・没年月日と将軍在位期間(和暦対応表

 山門をくぐり、相当進み、坂道を登る途中にある駐車場の入り口に下の写真のように増上寺の石灯籠がありました。民家の下の駐車場の際です。
 

撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24

 下の写真にあるように駐車場の入り口に置かれた増上寺の石灯籠は、有章院(徳川家継)のものでした。


有章院(徳川家継)のものでした。
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24

 さらに駐車場を過ぎて、坂をほぼ登り切った見晴らしの良い場所にも増上寺の石灯籠がありました。ただし、ここも高台にある駐車場の際です。満福寺では、4基のうち2基が駐車場の際にあったことになります。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24

 下の写真は上の灯籠のズームアップです。はっきりと増上寺、大昭院の刻字が見てとれます。


増上寺、大昭院の刻字が見てとれます。
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2014-12-24

 さらに満福寺の本堂近くに行くと2基の灯籠がありました。非常に見晴らしのよい場所です。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24

 下の写真は上の灯籠のズームアップです。はっきりと増上寺、惇信院の刻字が見てとれます。惇信院は徳川家重の院号です。


惇信院の刻字が見てとれます。
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2014-12-24

 以下は2つのうちの残りの灯籠です。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-12-24

 下の写真は上の灯籠のズームアップです。この灯籠には刻字がありませんが、有章院(徳川家継)のはずです。これで4基全部の存在が確認できました。


有章院の灯籠と推定されます
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2014-12-24