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こんな欠席裁判番組あるか!
テレ朝のサンデープロジェクト


青山貞一

掲載月日:2008年9月7日


 青山貞一ブログ(LivedoorBrog)はこちらから!

 テレビ朝日、サンデープロジェクトは、以前から政府・自民党の要人を呼び、言いたい放題いわせている番組である。結果として番組自体が自民党の広報機関となり下がっている。

 全国放送でこの種の番組を永年していることに大きな問題がある。番組内の情報操作によって世論誘導を行っているのでは、と思われても仕方ない。私は「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」(放送法第三条の二)という観点で、最近この番組がしていることは、放送法に抵触するのではとさえ思っている。

 原因の多くは、田原総一郎にあるだろう。さらに上記とは別に、強引な番組の引き回し、番組内での言論封殺。自分のシナリオの押しつけ。出演者の罵倒などなど。これらは枚挙にいとまがない。

 今日、すなわち2008年9月7日のサンプロはとりわけ、それがとくに酷かった。放送法に抵触するのではないかと思える。

 9月1日、福田首相が職責を一年足らずで投げ出したあと、次期の自民党総裁候補をスタジオに呼び、出馬の目的、動機などを田原が聞くものであった。

 それに先駆け行われた田原総一郎と町村信官房長官による福田首相の職責放り投げの理由を聞き出すコーナーでは、その場にいない小沢一郎代表や民主党への一方的な非難のオンパレードとなった。民主党議員がスタジオにいないことをいいことに、町村は冒頭から民主党バッシング。そのなかにはどうみても民主党に対する中傷誹謗も含まれていると思える。

 なにしろ民主党議員がいないのだから、自民議員の言いたい放題に反論のしようもない。まるでどこかの国の裁判のように、主尋問だけで反対尋問がない裁判、あるいはいわゆる「欠席裁判」である。

 さらに、候補者ひとりひとりへの出馬の目的、動機などを田原総一郎が聞くコーナーでも、なぜか民主党への中傷的な批判が続出した。批判はおおいにあってもよい、さらにあるべきだ。しかし、これから衆院選挙を控えた自民総裁選が近くにあることが問題だ。公共の電波を使って一方的に政権政党が野党第一党がいない場で、ここまで批判、中傷を行ってよいものだろうか?

 そもそも、もともとの問題は、衆院を解散せずに正当性のない総理が安倍、福田とふたり続き、いずれも一年足らずで職責を放り投げたことにある。

 その間に国民にとって非常に重要な立法、政策、施策が目白押しだったにもかかわらず、まともな政権運営をしてこなかった安倍、福田総理、そして自民党、同党議員にこそ、多くの問題の根源がある。

 にもかかわらず、それを棚に上げて、町村はじめ自民党議員は、ネジレ、小沢代表、民主党批判ばかりを展開していた。見ていた視聴者は「何だこれ」と思ったに違いない。たとえ自民党を支持している見識ある有権者にも、自民党の今日の行状が見苦しく映ったに違いない。

 もし、これが逆、すなわち自民党国会議員がスタジオにいないところに民主党議員が同じことをしたら自民党は烈火のごとくテレビ局に抗議し、今後、一切自民党の国会議員は出演しないなどと恫喝を加えるだろう。

 しかも、田原はこのままだと自分は政権交代になると思うけどと、幾度となくその場にいない民主党への批判を自民党国会議員に扇動する始末だ。

 この日のサンデープロジェクトは、さながら自民党議員による一方的な民主党バッシング、誹謗中傷大会となっていた。とりわけ酷かったのは、町村議員だったことを強調しておこう。

 私見ではこの番組は、放送法にも抵触するのではないかと思う。すなわち、放送法の第一条には、次の3点が原則として示されている。
  • 放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。
  • 放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること。
  • 放送に携わる者の職責を明らかにすることによって、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。

 この原則の下に、第三条には「放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない」とあるし、第三条の二には放送番組について

  • 公安及び善良な風俗を害しないこと。
  • 政治的に公平であること。
  • 報道は事実をまげないですること。
  • 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

と定められてもいるからだ。


第1条 この法律は、左に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。
1.放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。
2.放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。
3.放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。

 以下は、テレビ朝日公式Webにおける今日のサンプロの宣伝である。


サンデープロジェクトのホームページにようこそ。
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9月7日放送
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田原コーナー@

町村官房長官に問う!福田総理電撃辞任 その本当の理由は?

9月1日、日本列島に衝撃が走った。

「新しい布陣の下に政策の実現を図ってまいらなければならないと判断し、本日、辞任することを決意しました」 

夜9時半。まるで他人事のように淡々と辞意を表明した福田総理大臣。会見の直前までその決意は外に漏れることなく、福田内閣は唐突に崩壊した。

安倍総理大臣の電撃辞任からちょうど1年。日本の最高権力者が、またもや、政権を途中で放り投げた。福田総理の辞任の本当の理由は何か?背景に何があったのか?そしていつから、日本の総理大臣の椅子はそれほど軽いものになってしまったのか?

福田内閣の発足から官房長官を務め、すべてを知る町村信孝氏に、政権崩壊までの経緯、リーダーのあり方を問う!

≪出演≫
町村 信孝  (内閣官房長官)
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田原コーナーA

風雲急! 自民党総裁選@
立候補予定者が徹底激論!“大本命“麻生氏にどう挑む?

 「辞めることにしたので、自民党総裁選をやって欲しい」
政権を投げ出した総理はこう言って、幹事長らに辞任を切り出した。
周囲の慰留も全く聞き入れなかった。

辞任発表の記者会見も不思議なものだった。
一国の最高権力者が
如何に自分がダメで、物事が進まないかを力説し、
誰が次の総理になるかも分からないのに、
新しい人なら自分よりうまく行くと断言する姿は異様な光景だった。
そして、記者に突っ込まれると。
「私は自分自身を客観的に見ることができる。あなたとは違う。
そういうことです」とキレてしまった。

2代続けての総理の政権投げ出し。
しかし、この危機にあって自民党は素早かった。
民主党代表選の翌日の9月22日に総裁選の日程を決めると
わずか4日のうちに7人の有力候補がでてきた。

麻生太郎、小池百合子、石原伸晃、与謝野馨、石破茂、山本一太、棚橋泰文

この7人は前総理と異なり、この国を引っ張っていく強い自負を持っているか?
福田総理の「後始末」をどう着け、民主党とどう対峙していくのか?
そして、この国をどう変革させようとするのか?

自民党が盛り上げようと躍起な総裁選。
果たして、それは茶番なのか真剣勝負なのか?
サンプロが明らかにする。

≪出演≫
小池百合子      (元防衛大臣)
石原伸晃        (元政調会長)
石破茂         (前防衛大臣)
棚橋泰文        (元科学技術担当大臣)
山本一太        (前外務副大臣)