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政策学校一新塾

塾式 基調講演 概要

青山貞一
Teiichi Aoyama


掲載月日:2010年11月27日
独立系メディア「今日のコラム」

無断転載禁

政策学校一新塾のみなさま


 青山貞一@代表理事(慈恵医科大学付属病院中央棟)です。

 ご心配かけすみません。

 昨日の最終判断で来週火曜日退院が決まりました。

 下は11月7日の入卒塾式・助言指導(神田、YMCA)の概要です。 森嶋さん、近藤さんから写真を送ってもらいhtmlにしていた途中に怪我となりましたが、先ほど独立系メディアにアップしましたので、ご覧下さい。

http://eritokyo.jp/independent/aoyama-col12811.htm


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt

 11月7日の基調講演では、日本の国のかたち、地方主権、競争的分権についての私見をつっこんで話しました。また過去60カ国、200以上の地域、まちを視察する中で小さくてもキラリと光る希有のまちづくりをしている10の地域を写真動画などで紹介しました。


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt

 ちなみに今年は厳寒の2月、デンマーク、リトアニア、ラトビア、エストニア、フィンランドを訪問し、同じEUでも主体的、自律的に国民の幸福を高めるためにがんばっている小さくてもキラリと光る希有の地域をみてきました。


コペンハーゲンにて 2010.2


デンマークの首都、コペンハーゲン


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt




出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt

 この間、自然と共生する持続可能的な農村や新たな研究者村づくりについてもいろいろ模索してきました。軽井沢にはこんなにすばらしい農業温水路による自然景観もあります。


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt

 さらに基調講演で毎回冒頭に問題提起してきましたことですが、ミシガン大学が作成した幸福度GDP指標によればデンマークが世界一、日本の幸福度が世界42位となっていますが、なぜなのかについても深く言及しました。

 これらについては、別途、大学の研究室で途中まで論考化していましたが、首の骨を折る入院してしまったこともあり、未了となっています。

 そのうち、論考化します。とくに幸福度GDP指標については、その後も気になって調べました。

◆ミシガン大学は幸福度GDPの個別指標
@家族関係、A家計の状況、B雇用状況、Cコミュニティと友人、D健康、E個人の自由、F個人の価値観


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt

 お見舞いに来られた森嶋さんらにもお伝えしましたが、米国追随型、何とかの一つ覚えの経済成長路線では、幸福度GDPは下がるばかり。その根源的な理由もよく分かりました。


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt


出典:青山貞一、政策学校一新塾基調講演ppt

 さらにここ5年の一新塾で塾生が取り上げるテーマ及びその内容を子細に調べると、まさに幸福度GDPに関する私の仮説が検証できました。これについても次回の入卒塾式・助言指導の基調講演でお話ししたいと思います。

PS
 この2週間半、約50名の皆様の見舞いを受けました。お忙しいなかお見舞いいただいた皆様に深く感謝いたします。
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Teiichi Aoyama(青山貞一)東京都市大学環境情報学科

追記
一新塾のみなさま 
cc:EFORUM

 青山貞一@まだ慈恵医科大病室です。

 メールありがとうございます!

 皆様方の励ましもあり、術後も日増しに回復しており、火曜日の昼に退院し、自宅(東京都品川区)で療養(養生)することになりました。 「九十九死に一生」ブログは専門医からもらった手術内容の図などを含め大幅に拡充したのでご覧下さい。
 http://eritokyo.jp/independent/aoyama-col12814.htm

 なお、自宅は東京でもっとも至便な場所(品川区武蔵小山)にあり、大学(横浜市都筑区)、研究所(品川区旗の台)、一新塾(港区三田)には、妻や同僚に送迎してもらえば30分、10分、20分で行けますのでさして問題はありません。

 授業(環境政策論、公共政策論など)、ゼミ、卒論指導、大学院指導などもこの間、急遽研究所の同僚に依頼しており、事なきを得ています。

 ところで一新塾基調講演ブログお読みいただき恐縮です。北欧各国、またバルト3国諸国はいずれも人口が日本の都道府県以下という点を見れば、我が国のこれからの国づくり、すなわち道州制であれ連邦制であれ、その方向性は自ずと明らかなはずです。

 私の長野県での経験からしても、そのことは言えます。州単位及び基礎自治体間での競争的分権を可能とするガバナンスとリーダーシップをもった州知事や市町村長づくりが大きな課題となると思います。

 いずれにせよ、財政破綻後の韓国のように、産業寡占と過度な競争格差づくりではなく、かつ適度な競争的分権社会づくりを模索すべきと思います。

 もっとも大切なことは、ミシガン大学幸福度GDPで世界42位となっている日本をどうするかにあります。その意味で上勝町などはこれからの高齢、過疎化が進む日本社会を安易な成長路線や米国、韓国型格差社会ではなく持続可能な社会を模索するうえで重要なポイントになると思います。

> ◆ミシガン大学は幸福度GDPの個別指標
> @家族関係、A家計の状況、B雇用状況、Cコミュニティと友人、
> D健康、E個人の自由、F個人の価値観

 これについては、昨日夜、見舞いに来られました林理事や野田理香さんと1時間ほど有意義な議論をいたしました。遅くまでありがとうございました。

 基調講演でお話しした小さくともキラリと光る内外のまちには、それぞれ何度もでかけています。カナダのノヴァスコシア州、ハリファックス市には4回足を運び州知事、市長、市民らとさんざん議論してきました。欧米カナダなどの連邦国家では、国がすべきことと州がすべきことがそれなりにリーズナブルに仕分けられており、何でもかんでも中央集権で補助金を餌に国の政策メニューを強要される日本とは全くことなっています。

 上勝町には5回でかけています。東京、長野、茨城でも町長らと議論してきましたが、やはり上勝町などのような主体的、自律的なまちづくり、市民の存在があってはじめて、一地域、一国の独立が達成できることを私たちは知るべきです。

◆「一身独立して一国独立す」福沢諭吉
 「学問のすすめ」(福沢諭吉著)の中でこの考え方を書き残しています。独立した個人こそが国家を支える基本であるという考えです。誰かに頼るという人間ばかりでは社会は腐敗してしまうが、自分が国家を支えようと努力する人間が揃ってくれば社会は繁栄し国家は潤います。ひとりの人間として己を厳しく戒めて質素倹約を旨として、学問に励み、多くの人のために生き抜こうとする姿勢がなければ自分が所属する家庭、会社、地域、国家といった集団は繁栄しないという考え方で近代民主主義の基本となる教えです。

 とりいそぎ 2010/11/29 東京都港区慈恵医大付属病院中央病棟にて