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千葉県海上、産廃最終処分場
許可取消 行政訴訟、
東京高裁も住民側勝訴!

20 May 2009
独立系メディア「今日のコラム」

高裁が産廃処分場設置認めず
NHK 定時ニュース(2009年5月20日)

銚子市などに計画されている産業廃棄物の処分場をめぐって周辺の住民が千葉県による設置許可の取り消しを求めている裁判で、東京高等裁判所は1審に続いて設置許可を取り消すよう県に命じました。

この裁判は銚子市や旭市などにまたがる土地に計画されている産業廃棄物の処分場について、周辺の住民が有害な物質が排出され地下水を汚染する恐れがあるなどとして県の設置許可の取り消しを求めているものです。

千葉地方裁判所はおととし、原告の訴えを認めて設置許可を取消す決定をし、県が控訴していました。20日の2審の判決で東京高等裁判所の大坪丘裁判長は「千葉県が、環境影響調査などの必要な手続きをせずに設置許可を出したのは違法だ」と述べ、1審に続いて設置許可を取り消すよう命じました。判決について原告の阿部一成さんは「環境と農業を守り続けてきて闘ってきたが主張が認められ、大きな自信と誇りにつながった」と話していました。

一方、千葉県の森田知事は「判決文を詳細に読んで、今後の対応を検討していきたい」とするコメントを出しました。



千葉の産廃許可、2審も取り消し 県の違法性を指摘
千葉日報(2009年5月20日 18:50)

 千葉県旭市(旧海上町)など2市1町で建設中の民間の産業廃棄物管理型最終処分場をめぐり、周辺住民らが県知事に設置許可の取り消しを求めた行政訴訟の控訴審判決で、東京高裁は20日、1審千葉地裁判決に続き許可を取り消した。

 大坪丘裁判長は「県が、周辺の被害発生を防ぐために廃棄物処理法で定めている環境影響評価や、地元自治体からの意見聴取などを全く行わずに出した設置許可には重大な問題があった」と手続き面の違法性を指摘。処分場自体の安全性などには触れなかった。

 2007年8月の1審判決は、処分場の計画自体は安全と認めた上で「業者は財政面から処分場の維持管理が困難。住民に被害が出る恐れがある」と許可を取り消し、県が控訴していた。

 判決によると、業者は汚泥や燃え殻などを埋め立てるため1998年に設置許可を申請、01年に許可された。

 千葉県の森田健作知事は「判決文を詳細に読んで、今後の対応を検討したい」とコメントした。



産廃処分場許可を取り消す 住民勝訴、千葉地裁判決
共同通信(2009年5月20日 18:50)

 千葉県旭市(旧海上町)など2市1町にまたがり建設中の民間の産業廃棄物管理型最終処分場の設置は水源汚染の恐れがあり、生活環境に与える影響が大きいとして、周辺住民6人が県知事に設置許可の取り消しを求めた行政訴訟の判決で、千葉地裁は21日、住民側の請求を認め、許可を取り消した。

 堀内明裁判長は判決理由で「焼却灰が大気中に飛散した場合、生命または身体などに重大な被害を直接受ける恐れがある」と指摘。その上で「県は事業主の経営基盤を判断する調査を十分行っていない」とずさんな行政手続きを非難した。
 千葉県は

「判決文を詳細に読んで今後の対応を検討したい」とコメントを出した。  6人を含む周辺住民100人は建設差し止めを求め、事業主の「エコテック」(千葉市)と2審東京高裁で係争中。1審千葉地裁は1月の判決で住民側の訴えを認めたため、建設工事は中断されている。