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理研、笹井芳樹副センター長会見

感想速報

青山貞一 Teiichi Aoyama

April 17 ,2014
Alternative Media E-wave Tokyo
無断転載禁

 2014年4月16日午後3時から東京で理化学研究所の笹井芳樹副センター長(以下、単に笹井氏)の会見がありました。笹井氏の会見も小保方氏同様、非常に長い時間となりました。私は午後3時から午後6時30分弱まで、途中、IWJの生中継がフリーズした数分以外、全部見て聞きました。

 笹井氏の会見そのものは約1時間、その後2時間半の質疑応答となりました。


会見する笹井副センター長    出典:IWJ

 笹井会見についてコメントなどは別途行いますが、以下は青山の感想の速報です。

 3時間聞いて改めて分かったことは、「悪意」があるのは、小保方氏ではなく外形的、表層的なことばかりで質問、報道してきたマスコミの側にあることです。昨日も、マスコミは世紀の発見、発明に大きな端緒を開いた若手研究者(小保方氏)への悪意に満ちた誹謗中傷的な質問に終始しており、感情的になる記者やジャーナリストも続出、終了間際には某スポーツ新聞の記者が小保方氏と笹井氏の不適切な関係について..と言い出す始末でした。
 
 昨日の笹井会見から改めて分かったことは、STAP現象、STAP細胞の樹立を若山氏や笹井氏はじめ他の理研研究者がある程度確認しており、幹細胞、キメラマウス化についても不十分ながら存在を確認していたことです。さらに笹井氏は、メディアや外部研究者らから出ていましたES細胞混入問題、幹細胞にオスが存在しないのではという問題などの疑義についてもきっぱりと、それらを否定していました。

 にもかかわらず、研究者の専門分野の違い、組織の縦割りの狭間にあって、論理構成をもとに世界的な論文に仕上げるには未熟な小保方氏が、Nature論文の全体の執筆をせざるをえなかったのが事実だと思います。

 小保方氏が執筆したNature論文の査読者からの厳しい批判、注文をもとに論文の修正(リバイス)をした笹井氏は、その締め切り期限が当初の期限より突如、3週間以上早まったと衝撃の告白をしていました。これについてはマスコミ記事にはありませんが、きわめて重要な点だと思います。

 すなわち、(私見ではありますが)、突如、論文修正期間が数週間はやまったのは、まず間違いなく政府による理研の特定研究機関指定との関連のはずです。小保方氏自身、論文のミスに気づき、Nature側に写真、図などの差し替え依頼したものの、結果的に間に合わなかったと言うことです。

 結局、きわめた限られた時間のなかで小保方氏は画竜点睛を欠いていたことになりますが、笹井氏はまじめで誠実、紳士的な研究者であることは間違いがありませんが、最終的に理研組織の利権と保身に勝てず、Nature論文の撤回に賛成し、かつ再検証チームから小保方氏を除くという理研の決定にも賛同することになりました。

 なお、笹井氏は、何度となく科学研究の「コミュニティ」のみなさんへのご迷惑をお詫びしますといっていましたが、ここにいう「コミュニティ」は、いわば笹井氏らの同業者、同業研究者のことを指しております。それらの多くは本STAP細胞研究の競争相手と言えるひとたちであり、たとえば、カリフォルニア大学デービス校准教授のポール・ノフラー氏らはまさに競争相手です。当然、それら「コミュニティ」関係者は、永年研究してきて、いまだ発明、発見に成功していない人たちですから、厳しい意見、中傷めいたことを言うはずであり、その分差し引いて見るべきであると思います。

 言うまでも無く論文の撤回には共著者全員の賛同が必要ですが、現在のところ、ハーバード大のバカンティ教授と小保方氏が撤回に反対しています。以下は、現在、日本に来ているバカンティ教授は、講演で、小保方氏の論文に対してこの間指摘された疑義について、「決して悪意やだます意図のある間違いではない」とコメントしています。

◆バカンティ氏、間違いに悪意ない 京都で講演
 2014年4月17日 共同通信

 STAP細胞論文の共著者で、論文の撤回に反対しているチャールズ・バカンティ米ハーバード大教授は15日、京都市で開催中の国際会議で講演し、論文に研究不正があったとされたことについて「悪意やだます意図のある間違いではない」と話した。出席者が明らかにした。

 バカンティ氏は、論文筆頭著者の小保方晴子・理化学研究所研究ユニットリーダーの元指導教官。バカンティ氏は「STAP細胞はある。小保方氏の研究は優れている」とも強調した。会議運営事務局によると、「再生医療と幹細胞」と題し約40分間基調講演し、約400人が聞き入った。