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何が歳出削減か!
 新議員宿舎の絢爛豪華ぶり
〜一人の議員に
これだけ税金が使われている〜

青山貞一

2006年6月30日


 周知のように今の日本の国会議員には、一人あたり

 @歳費(平均で2400万円)、
 A立法調査費(780万円)、
 B文書交通費(1200万円)、
 C公設秘書費(2000万円)

が支払われている。いずれも年単位である。

 これを合計すると、
@〜Cで6380万円 となる。

 
当然これらは、すべて税金から支出されている。各種役職者には手当が上乗せされる。

 さらに政党助成金が創設され、議員一人あたり1億円以上の税金が毎年使われていることになる。

 しかも上記には、国会関連の事務職員賃金、設備費、選挙時に必要となる費用、大臣、議長らの役職者への手当、運転手付き自動車関連費用は含まれていないのだ。

 これだけ見ても、国民一般には開いた口がふさがらないのだが、 .......国会議員にはさらなる特権的便益享受が用意されている。

 それは議員宿舎である。

 東京には衆議院議員、参議院議員用のいわゆる議員宿舎が多数ある。

 それらは以下の2つの表にあるように、港区赤坂、千代田区九段、港区青山、港区高輪、千代田区紀尾井町、千代田区麹町など、東京でも超一等地にある。

 しかも、おどろくことなかれ、その月々の家賃や世間常識から著しくかけ離れた約5万円である。
 

衆議院議員宿舎

宿舎名 所在地 戸数 階数 間取り 設備 家賃 参考文献
旧赤坂宿舎1 港区
赤坂
150戸 地上28階・
地下2階
2LDK
新赤坂宿舎1 港区
赤坂
300戸 地上28階・
地下2階
3LDK 食堂、ジム、会議室、社交室、医務室、スカイラウンジ、1戸に1台の無料駐車場、家具等 約5万円 [1]
九段
宿舎2
千代田区、富士見 125戸 地上9階 3LDK 食堂、冷暖房、温水 約5.5万円 [2]
青山宿舎2 港区
六本木
40戸
高輪宿舎2 港区 131戸 地上11階・
地下1階
1旧赤坂宿舎は、新赤坂宿舎へと建替中(2007年2月完成予定)
2
新赤坂庁舎建設に伴い、売却予定 [3]

参議院議員宿舎

宿舎名 所在地 戸数 階数 間取り 設備 家賃 参考文献
清水谷宿舎 千代田区
紀尾井町
地上7階
麹町宿舎 千代田区

 そんな中、大メディアはほとんど報じていないが、以下の記事が出た。

 先般、東京都港区に赤坂に新築された高層・高級マンション形式の議員宿舎の家賃についてである。

 見ていただければわかるが、一般人が借りようとすると何と65万円もの家賃となる超高級マンションが、わずか5万円で国会議員に貸し出される。

 しかも、赤坂の一等地に食堂、スポーツジム、会議室、社交室、医務室、スカイラウンジ、1戸に1台の無料駐車場、家具等がつく、と言うから、庶民にとってはいたたまれない話だ。 今後、他の議員宿舎も立て替えられる。

 

赤坂の一等地・スポーツジム・無料駐車場
何が歳出削減か! 新議員宿舎の超豪華ぶり


日刊ゲンダイ 2006年 6月27日号


▼ 家賃65万円相場がたった5万円 ▼

 東京・港区に建設中の衆院赤坂議員宿舎の完成が近づき、議員らに概要パンフレットが配られた。この宿舎の超豪華ぶりには開いた口がふさがらない。

 来年2月完成の新宿舎は地下鉄・赤坂駅から徒歩5分の超一等地。総工費138億円、地上28階、地下2階建ての高層ビルの中にはスポーツジムや会議室、保健室、談話室などを完備。最上階は絶景のスカイラウンジで、地下には1戸に1台の無料駐車場まで付いている。

 「全戸数は300戸、1戸当たりの専有面積は82平方メートル、間取りは3LDKです。建て替え前の旧赤坂宿舎は46平方メートルの2DKだったから、およそ2倍近く広くなる計算です」(政界関係者)

 地元の不動産業者によると「この辺りの民間マンションは坪2万5000円以上が相場。82平方メートルなら家賃65万円はくだらない」という。しかし、この宿舎には月5万円程度で住める。


参考:超豪華議員宿舎 本当に必要なの? 東京新聞