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自然・景観と
歴史・文化を破壊する
八ツ場ダムD

青山貞一


掲載月日:2008年8月3日

無断転載禁


青山貞一の八ツ場ダム関連ブログは→<公共事業

 2008年7月18日(金)夜から22日(月)までの連休に、、環境総合研究所北軽井沢保養所に出かけた。今回北軽井沢に出かけた大きな目的は、浅間山山系の外輪山、黒斑山に登山することだっであったが、定番となっている八ツ場ダム工事現場視察を19日に行った。

 ※その後8月7〜9日、12日〜14日青山ゼミで大学生、大学院生
   を連れ八ツ場ダムの工事現場、川原湯温泉等を視察した!!

 下の数々の写真は、過去何度も工事現場の写真を撮影してきた国道145号線の付け替え工事の最新の写真である。写真から分かるように、いずれも工事が進んでいる。

 というものの、進んでいるのは道路、橋梁、トンネルなど付帯工事ばかりだ。それだけで、八ツ場ダム工事の工事費は当初予算の2倍以上にふくれあがり4600億円を超えつつある。いわずもがな我が国最大規模のダム事業である。

 現場で見ると、進んでいるのは道路を中心とした付帯工事ばかり、ダム本体の工事はまったく未着手。 結果的に八ツ場ダム事業では、水資源特別会計に加え道路特別会計の餌食となっていることがよく分かる! 逆説すれば、八ツ場ダム本体工事を中止させるチャンスでもある!


図1 群馬県長野原町の八ツ場ダム工事現場の全体図

 下の写真は図1のDに相当するJR吾妻線付け替え橋梁工事の現場。


日本有数の景勝地で進む橋梁工事
群馬県長野原町にて
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S10
2008年7月

 以下の写真は、図1の@に相当する国道145号線(高規格道路化)の付け替え橋梁工事の現場である。


日本有数の景勝地で進む国道145号線付け替え橋梁工事
群馬県長野原町にて
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S10
2008年7月


日本有数の景勝地で進む国道145号線付け替え橋梁工事
群馬県長野原町にて
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S10
2008年7月

 以下は国土交通省の広報センター、「やんば館」。北軽井沢別荘に行く度に必ず訪問している。


国土交通省の広報センター、「やんば館」
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S102008年7月


「やんば館」の入り口
撮影:鷹取敦、2008年7月20日


筆者、やんば館の駐車場にて
撮影:鷹取敦、2008年7月20日

 八ツ場ダム計画図におけるやんば館の位置。


図2 群馬県長野原町の八ツ場ダム工事現場の3次元図
     出典:八ツ場ダム、国土交通省

 「やんばかん」のすぐ近くに新しく立った橋梁工事の完成予想図だ。


撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S102008年7月

 以下の写真は、上の看板から見る図橋梁工事の現場である。この場所でも、以下のような自然、景観破壊の光景が展開されている。図1のAに相当。


やんば館側からみた工事中の橋桁
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S10
2008年7月


不動の滝側みた工事中の橋桁
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S10
2008年8月

 長野原町による不動の滝遊歩道入り口の案内板。「自然を大切にしよう」がむなしい!


不動の滝遊歩道入り口
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S102008年8月


不動の滝を背景に
撮影:青山貞一、Nikon Cool Pix S102008年8月

 ところで、八ツ場ダム事業に関し、地方自治法の住民訴訟制度でたたかっている弁護士グループから聞いた話だ。

 この夏(8月18日頃)、民主党の鳩山由起夫衆議院議員グループが軽井沢で合宿を行った翌日、八ツ場ダムの建設現場を視察するという情報が入ってきた。民主党はかつて八ツ場ダム建設を中止するという主旨の政権マニフェストを入れたことがある。

 ぜひとも、治水、利水、親水のいずれも意味が無く、地域の希有な自然と景観、それに地域住民の生活、さらに歴史的文化的遺産を破壊する八ツ場ダム工事を中止すべきだ!