| シルクロードの今を征く Now on the Silk Road  ヴェネツィア（ Venezia、イタリア）  ため息橋（Ponte dei Sospiri） 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 共編 掲載月日：２０１9年4月20日 独立系メディア Ｅ－ｗａｖｅ Tokyo 無断転載禁 |
| ＜ヴェネツィア総合メニュー＞ ＜橋＞ リアルト橋 スカルツィ橋 アッカデミーア橋 リベルタ橋 グーリエ橋 カラトラーヴァ橋 ため息橋 本稿の解説文は、現地調査に基づく開設に加え、Veneziaイタリア語版を中心にVenice英語版からの翻訳及び日本語版を使用しています。また写真は現地撮影分以外にWikimedlia Commons、さらに地図はグーグルマップ、グーグルストリートビューを使用しています。その他の引用に際しては、その都度引用名を更けています。 ◆ため息橋（Ponte dei Sospiri ） 下はグーリエ橋の位置を示すグーグルマップです。ドッカーレ宮殿の隣にあります。  出典：グーグルマップ 下はヴェニスのため息橋の写真です。  ヴェネツィアのため息橋 Source:Wikimedia Commons パブリック・ドメイン, リンクによる ため息橋（溜息の橋, Ponte dei Sospiri ）とは、16世紀に架けられたヴェネツィアの橋のひとつです。白の大理石で造られたこの橋には覆いがあり、石でできた格子の付いた窓が付けられています。ため息橋はRio di Palazzoを渡り、ドゥカーレ宮殿（写真左手）の尋問室と古い牢獄（写真右手）を結んでいます。 ため息橋からの眺めは囚人が投獄される前に見るヴェネツィアの最後の景色です。ため息橋という名前は、独房に入れられる前に窓の外からヴェネツィアの美しい景色を見られるのは最後であるというので囚人がため息をつくというところから、19世紀にジョージ・バイロンが物語詩『チャイルド・ハロルドの巡礼』の中でBridge of Sighsと呼んだのが初めです。 実際には、厳しい取調べや略式の刑執行は橋が建設された頃には無くなっており、宮殿の屋根の下の独房も専ら短期刑の囚人のものでした。 現在は、ヴェネツィアの観光名所となっており、ドゥカーレ宮殿のそばで海側のバリア橋（Ponte.Paglia）がため息橋を眺めるスポットとして有名な他（上の写真はそこから見た景色）、ひとつ内陸の橋（写真の奥に見える橋）からも見ることができます。また、牢獄も公開されており、ドゥカーレ宮殿からため息橋を渡って、外の景色を眺めることも可能です。  2015年8月に撮影されたため息の橋からの眺め A view from the bridge of sighs, taken August 2015 Source:Wikimedia Commons CC 表示-継承 4.0, リンクによる  溜息端からの眺め El Puente del Suspiro (restaurando),Venecia Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link 地元の言い伝えによれば、恋人同士がこの橋の下で日没時にゴンドラに乗ってキスをすると永遠の愛が約束されるのだといいます。このため、橋の下の水路は、ゴンドラでヴェネツィアを観光する時の定番のコースとなっています。この伝説をモチーフとして、『リトル・ロマンス』（1979）という映画も作られています。 なお、イギリスのケンブリッジとオックスフォードには、ヴェネツィアのこの橋にちなんだ「溜息の橋」（The Bridge Of Sigh）という橋が架かっています。こちらは牢獄とは無関係です。 ケンブリッジは、「ケム川に掛かる橋」がその名の由来ですが、大学にはケム川に掛かる橋は２つあり、その片方が溜息の橋です。橋は立入禁止です。 溜息の由来は学業でついていけない学生がつく溜息など、幾つかの噂があります。オックスフォードのものは、川ではなく、ニューカレッジ・レーンという通りの上にかかっており、ハートフォード・カレッジの２つの建物を繋いでいます。  ヴィチェンツァ、建築史大聖堂、（Fletcher pg 748）に見るため息橋 Basilica Vicenza, History of Architecture, (Fletcher pg 748) Source:Wikimedia Commons Public Domain, Link ＜ヴェネツィア総合メニュー＞ |