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世界各国の
原発密度
ランキングと
韓国・日本
青山貞一
掲載月日:2013年2月27月
 独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁


 3.11の福島第一原発事故で分かったように、原発はひとたび甚大な事故が起これば、住民の健康や居住(住まい)に大きな影響を与え不幸の底に陥れる意味できわめて重要なものと考えられる。

 表1は調査時期の問題があり、国別の最新データとは言えないが世界の国別原発数(基数)と合計出力である。

表1  世界各国の原発稼働数ランキング
順位 国名 合計出力(MW(e)) 基数 核保有国 甚大事故
発生国
1 アメリカ 100,747 105
2 フランス 63,260 59
3 日本 46,823 52
4 ロシア 21,743 31
5 韓国 17,705 21
6 イギリス 10,137 19
7 カナダ 12,569 18
7 インド 3,987 18
9 ドイツ 20,480 17
10 ウクライナ 13,107 15
11 中国 8,438 11
12 スウェーデン 9,036 10
13 スペイン 7,450 8
14 ベルギー 5,902 7
15 チェコ 3,678 6
16 スイス 3,238 5
17 フィンランド 2,696 4
17 ハンガリー 1,889 4
17 スロバキア 1,762 4
20 アルゼンチン 935 2
20 ブラジル 1,884 2
20 ブルガリア 1,906 2
20 メキシコ 1,300 2
20 パキスタン 425 2
20 ルーマニア 1,300 2
20 南アフリカ 1,800 2
27 アルメニア 375 1
27 オランダ 487 1
27 スロベニア 666 1
イスラエル ★?
北朝鮮 ★?
ブルーの国は、OECD以外の国
出典:世界の原子力発電所の原子炉の数 2010年

 次に表2は、表1の各国からOECD加盟国について原発立地数と国の面積比についてランキングしたものである。表よりわかるように日本は世界第3位の原発密度国となっている。ここでは、原発密度を以下のように定義するものとする。

 
原発密度=国別の原発数/国別の面積(万平方km)

 またお隣の韓国は4地域、21機の原発をもっており、OECD諸国で第2位の原発密度国となっていることが分かる。韓国や日本は国土面積の割に多くの原発を立地しているため、世界で第2位、第3位の原発密度国となっている。

表2  OECD諸国諸国の原発密度ランキング
  国名 原発数 面積
(万平方km)
原発/面積 密度
順位
ベルギー 3.1 2.26 1
韓国 21 10.0 2.1 2
日本 52 37.8 1.38 3
スイス 5 4.1 1.22 4
フランス 59 63.3 0.93 5
スロバキア 4 4.9 0.82 6
英国 19 24.3 0.78 7
チェコ 6 7.9 0.76 8
スロベニア 1 2.0 0.5 9
ドイツ 17 35.7 0.48 10
ハンガリー 4 9.3 0.43 11
オランダ 1 3.7 0.27 12
スウェーデン 10 45.0 0.22 13
カナダ 18 99.8 0.18 14
スペイン 50.6 0.16 15
フィンランド 5 33.8 0.15 16
米国 105 962.8 0.11 17
メキシコ 2 196.4 0.01 18
ルクセンブルグ 0 0
ギリシャ 0 0
エストニア 0 0
アイルランド 0 0
アイスランド 0 0
オーストリア 0 0
ノルウェー 0 0
トルコ 0 0
イスラエル 0 0
ニュージーランド 0 0
イタリア 0 0
デンマーク 0 0
オーストラリア 0 0
ポーランド 0 0
ポルトガル 0 0
 チリー 0 0
OECD加盟国の原発数と原発密度ランキング
但し、原発数は稼働中及び建設中を含む
出典:世界の原子力発電所の原子炉の数 2010年など

 現在、図1に見るように韓国には4地域に21機もの原発がある。いずれもソウルから200km以上離れているが、最南端の古里原発はソウルより日本の福岡、山口両県に近い。


図1 韓国の原発立地域
出典:Wikipedia

 ところで、韓国と日本は図2に見るように韓国の南端と日本の島根、山口、福岡などは200km前後の距離ある。しかも、途中は海であり原発事故時、北風系の風が吹けば拡散を阻害するものはほとんどなく、日本側に到達する。

 これは佐賀県の玄海原発事故時にも妥当する。夏場、南風系が卓越すれば玄海原発事故時には韓国南部が汚染されることになる。


図2 韓国と日本の位置関係
出典:グーグルマップ