エントランスへはここをクリック   
2018年・東日本大震災
復旧実態調査(福島県編)
〜いわき市久之浜〜


青山貞一・池田こみち 
環境総合研究所顧問
掲載月日:2018年6月28日
 独立系メディア E−wave Tokyo
 転載禁

◆いわき市久之浜

 私たちは2018年6月17日、いわき市の四倉海岸、四倉港を後に、さらにいわき市を国道6号線で北に向かった。向かうは久之浜地区だ。


出典:グーグルマップ


出典:グーグルマップ

 国道6号線には、四倉と久之浜の間には下の写真のようにトンネルがある。トンネルを出ると波立薬師など波立地区があり、さらに国道6号線を進み、右折する狭い道に入ると久之浜だ。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 以下の航空写真は、3.11以前、平成22年11月に撮影したいわき市久之浜の一部である。北側に海岸があり、次に住宅地、道路を挟んで二列目の住宅が広がっている。

 3.11の地震、津波、火災で二本の道路で囲まれた住宅地は、完全に破壊され、海岸線側には四倉海岸に類似した防波堤が作られ、その背後に道路、住宅地用地、商店用地が区画整理されたものの、かえって来ない市民は多い。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900

 久之浜は2011年4月16日、はじめて福島県を視察した際、江名走出地区同様、もっとも被害甚大であった地区である。


2011年4月16日 いわき市久之浜現地調査

 以下は2011年4月16日、いわき市の弁護士広田次男氏に案内され現地視察した久之浜の被災地である。久之浜地区は、地震、津波、火災の3つの災害におそわれた。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8


撮影:鷹取敦 CASIO EX-H20G


撮影:鷹取敦 CASIO EX-H20G


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8


撮影:鷹取敦 CASIO EX-H20G

 被災状況を撮影する左、鷹取敦、右、青山貞一。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10


撮影:鷹取敦 CASIO EX-H20G


撮影:鷹取敦 CASIO EX-H20G


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8


2018年6月16日 いわき市久之浜現地調査

 以下は今回の調査で撮影した写真です。久之浜は地震、津波、火災で焼失した地域を大々的に区画整理し、沿岸部に四倉海岸並みの防波堤をつくり、他地域を公園(空地)、道路などとしていた。

 しかし、依然として帰ってこない世帯、住民、商店も多く、3.11以前のような活気ある街並みはない。

 下は被災者用につくられた大きなた災害復興住宅。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900

 下の写真は3.11以降に沿岸域につくられた久之浜防災緑地の案内図である。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 以下は防災緑地の海岸側である。 海岸の沖には津波を緩衝する細長い島がいくつもつくられていたため、コンクリート製テトラポッドが島のように積み上げられていた。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 区画整理地の一角には、奇跡的に破壊を免れた小さなお堂があり、ボランティアでその土地の草取りをしている地域住民と話すことができた。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900

 特別の土地区画整理事業でできた全59の区画は分譲中だが、帰還者はあまりなく、区画の空きが目立っているという。その理由のひとつには、被災者用の大きな集合住宅に移り住んでいる市民が多いこと、国、県、市からの様々な援助があるものの、高齢者にとっては、新たに戸建ての住宅や店舗に入居することをためらっていること、もとより、若い世帯がいないことなどがあるという。

 すでに見た江名走出の沿岸集落同様、久之浜地区も集落全体、コミュニティが破壊されていたのである。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900

 久之浜地区の放射線量は0.05μSV/hであった。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 3.11で破壊された橋も新たに設置されていた。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900


<参考>

◆東日本大震災における福島県沿岸域の津波による浸水高・遡上高

鮫川右岸 須賀−関田海岸   浸水高 4.2, 4.7, 4.9, 6.7 m (TP)
証言:1波目よりも,2波目,3波目が大きかった

鮫川左岸 岩間地区・小浜海岸  浸水高 6.3, 6.8, 7.3 m (TP)
                       遡上高 6.3, 7.9 m (TP)

参考情報:  調査開始前に三角点の標高を計測

鮫川左岸河口 地図の表示     5.3 m
RTK GPS による計測          5.04 , 5.08 m

サンマリーナ              遡上高 9.4 m (TP)
永崎地区                浸水高 5.3 m (TP)
                      遡上高 7.3 m (TP)

折戸地区,江名漁港         浸水高 6.3, 6.8 m (TP)
豊間海岸                浸水高 7.5, 9.2 m (TP)

いわき平薄磯    浸水高  5.9 m
いわき平薄磯    遡上高  6.1 m(この地区の海岸堤防天端高 5.2 m)

いわき四倉 管波病院付近   浸水高  6.2 m
              (この地区の海岸堤防天端高 5.9 m)
いわき四倉 道の駅よつくら港 浸水高  5.9 m
いわき四倉 四倉高校付近   浸水高  3.6 m



つづく