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青山貞一最終講義
〜環境調査と環境アドボカシー
で歩いた世界(2)〜
掲載月日:2012年1月24日
 独立系メディア E−wave Tokyo



この後、1999年後半から池田さんが中心となり、松葉を生物指標とし大気中のダイオキシン類を「市民参加」で分析する一大活動が展開された。今まで全国で10万人近くが参加している。環境や食の安全を考える生協が多数参加した!


松葉ダイオキシン調査は現在も続いており、池田が担当している!


米軍厚木基地に隣接する産廃業者の施設から排出されるダイオキシン汚染を米国政府の依頼で分析した。米国は産廃業者を民事で訴え、裁判実務を友人の梶山正三弁護士等に、また環境調査を環境総合研究所に依頼してきた! 


当時、神奈川県内では相模原市にたくさんの産廃施設があった。松葉調査をもとに市民、市議、国会議員が動き、わずか1年で汚染は数分の1に削減された!



 私たちが専門家、研究者、弁護士として環境アドボカシーをするためには、社会的使命だけでなく、情熱、行動力が不可欠となる!


 以下は最終授業では、時間の関係で講義の中では省いた部分です。

 今後の日本社会の再生を考えるとき、「3.11が落とした影」は取り返しが付かないほど甚大である!2011年4月以降、青山らは9回、福島県を中心に東北地方を訪れ、住民と対話してきた。


3.11津波被災地には何度も足を運んだが、そのなかでもっとも被害がひどい地域のひとつは岩手県大槌町だった。上の写真を見ると分かるが高台以外はすべて家がなくなっている。

 岩手県釜石市では、釜石湾の湾口にある1200億円をかけつくったスーパー堤防の破壊現場のすぐ近くまで接近することができた。ヘリやセスナ機を使うことなく、スーパー防潮堤が無残に壊れたスーパー防波堤の写真を撮影できた。以下はその写真と動画である。



釜石港湾口に1200億円を投入し建設しながら津波で粉々に破壊されたスーパー防波堤

 下の動画は1200億円を投入し建設しながら津波で粉々に破壊されたスーパー防波堤である。





釜石市南部の唐丹町小白浜漁港でも防波堤が無惨に壊れ背後地の漁師らが被災していた。


2011年4月上旬、いわき市の弁護士の依頼でいわき市北部から南部まで現地を視察した。どこも甚大は被害を受けていたが、とりわけいわき市の薄磯地区は見る影もなかった。


薄磯海岸の隣にあるいわき市江名走出地区はほぼ全世帯壊滅状態にあった。


4月上旬、いわき市の広田法律事務所で弁護士や被災住民が集まったところで講演する機会があった。いわき市も地震、津波、原発の3重苦を追っている。


福島県いわき市にて 青山貞一講演 


2011年11月2回目の岩手県北部調査を行った。私たちが行く先々で、住民が私たちのところに寄ってきて、当時の状況をきめ細かく話してくれた。岩手県岩泉町で地域住民インタビュー中の池田こみち


2011年9月、宮城県北部から福島県の南相馬まで3日間で現地視察した。知人が福島県最北部の新地町におり、仮設店舗でヒヤリングを行った。


 官僚政治で突出する土木公共事業も深刻である!


八ッ場ダム現場は、北軽井沢にある別荘に近くある。20回も現地を調査、視察し、ダム立地域の住民らと議論を繰り返してきた。


群馬県八ッ場ダム工事現場の現状
出典:動画撮影 青山貞一、You Tube


講義3につづく