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プランバナン寺院遺跡群
Archaeological site of Prambanan temple

プランバナン寺院の概要

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日:2017年1月31日
独立系メディア E−wave Tokyo
 
無断転載禁
@ プランバナン公園へ  A 寺院群の時代背景  B ヒンズー教とは   C 寺院群とは 
D 寺院遺跡群概要 E 遺跡の発掘・修復   F シヴァ寺院   G シヴァ寺院壁画1 
H シヴァ寺院壁画2   I ブラフマー寺院   J ヴィシュヌ寺院 K ナンディ寺院 
L ハンサ寺院   M ガルーダ寺院   N アビット寺院 O   

 この後、プラバナン寺院遺跡群を順次視察します。


ブランバナン寺院遺跡群を背景にした池田こみち
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix 9900 2016-11-20


現地にあったブランバナン寺院遺跡群の看板

 最初は以下のチャンディ・プランバナン(チャンディ・ロロ・ジョングラン)でありこ、8つの寺院から構成されています。。

◆チャンディ・プランバナン(チャンディ・ロロ・ジョングラン)

 ・シバ寺院 
   ・シヴァ神殿

 ・ブラーマ寺院

 ・ヴィシュヌ寺院
  ・ヴィシュヌ神殿

 ・ナンディ寺院
  ・ナンディ堂 ナンディ堂回廊 ナンディ堂回廊 ナンディ像 ナンディ堂の仏像
   ナンディ堂の仏像 ナンディ堂レリーフ ナンディ堂レリーフ 

 ・ハンサ寺院
  ・ハンサ神殿

 ・ガルーダ寺院
  ・ガルーダ堂

 ・アピット寺院(北)

 ・アピット寺院
(南)

 以下は8つの寺院の配置です。上が北の方位となっています。





 以下はフィールド1のプランバナン寺院群の配置図です。周辺には多数の小さな寺院がありましたが、地震などにより崩れ、現在はがれきとして寺院の周辺に配置されています。


フィールド1のプランバナン寺院群の配置図  出典:Wikipedia

 下は各寺院の平面構造です。一番大きなシヴァ寺院には四つの入口とそれを結ぶ回廊があります。4四つの入り口から寺院の内部に入ることができ、内部にはシバ神などが鎮座しています。

 一方、ヴィシュ寺院(北側、上)とブラーマ寺院(南側、下)は東向の入口が一つあるだけです。入口の奥に部屋があり、それぞれの神が鎮座しています。

 さらに、右側の上からガルーダ寺院、ナンディ寺院、ハムサ寺院には、それぞれ西向の一つの入口がり、その奥に部屋があり神が鎮座しています。とくにナンディ寺院には、堂 ナンディ堂回廊 ナンディ堂回廊、 ナンディ像、 ナンディ堂の仏像などがあります。 


フィールド1のプランバナン寺院群の配置図  出典:Wikipedia

 以下はグーグルマップで見たブランバナン寺院遺跡群の8時委員の配置です。


グーグルマップで見たフィールド1のブランバナン寺院遺跡群の8寺院のレイアウト


グーグルアースで見たブランバナン寺院遺跡群の8寺院の3次元CG配置

 以下は8つの寺院の立体配置図です。





チャンディ・プランバナン(チャンディ・ロロ・ジョングラン) 出典:Wikipedia


朝の霧に包まれるプランバナン寺院群   Source:English Wikipedia

 以下は現地で入手したパンフレットに見るプラバナン寺院群の概要です。


Source:Prambanan

 プランバナンは世界で一番大きいヒンズー教の寺院でありユネスコにより1991年に世界文化遺産に登録されました。 プランバナン寺院の構内には上記のプランバナン(Prambanan)寺院以外にセウ(Sewu)寺院、Lumbun寺院, Bubrah寺院、danAsu(Gana)寺院があります。

歴史

 プランバナン寺院群は9世紀頃に建立されました。プランバナン寺院があるフィールド1には寺院が16あります。また、フィールド2に寺院が24あり、さらにフィールド3には地震などで壊れ寺院はありませんが、全部で240があります。

 ここではフィールド1について説明します。

 プランバナン寺院があるフィールド1には寺院が16ありますが、そのうち主要な寺院は三つです。具体的にはブラーマ(Brahma)寺院、シヴァ(Siwa)寺院そしてヴィシュヌ(Wisnu)寺院です。他にWahana寺院が三つ、Kelir寺院が四つ、さらにApit寺院が二つ、Patok寺院が四つあります。

 シヴァ神はヒンズー教で一番重要なものとなっていることから、シヴァ寺院が一番大きくまた高さがあります。シヴァ寺院の高さは以下の図にあるように4 7.6メートルあります。一方、ブラーマ寺院とヴィシュヌ寺院の高さは33メートルです。


シヴァ寺院の断面図(クロスセクション) Source:English Wikipedia

 プランバナンの尖塔構造はヒンズー建築の典型で、寺院群の平面図はボロブドゥールの曼荼羅ようなものです。ヒンズー教のコスモスの象徴として寺院(チャンディ)は垂直方向と平面方向に三つに分かれています。

  ブルロカ:   寺院の基盤と外側の方形は冥界です。庶民、人、人間と動物の
           両方のための場所、
           煩悩と欲望が普通である場所、これは不浄な領域です。

  ブヴァルロカ:  寺院群の真中の方形にある中心体が中庸の世界を表しており、
           そこはこの世に富を残した人のためで人々が真実の光を見始める
           場所です。

  スヴァロカ:   寺の上部、神の領域を表す内側の方形には装飾が施されてい
           ます。シヴァ聖堂の 復元中に深さ5mの井戸が発見されて、そこに
           石棺が収納されていました。

 プランバナン遺跡群は放射線状に広がって3つの方形で構成されています。

 中央の方形には様々な大きさの聖堂が合計で11あり、最大のものは高さ50m弱のシヴァ聖堂でヴィシュヌ神とブラフマー神を奉るお堂に隣接しています。

 3つの小祠堂が大きな聖堂の前にあるのはそれぞれが乗り物、つまり神々へ献ずる移動手段のためなのです。シヴァ神には雄牛のナンディ、ブラフマー神には神聖な白鳥のハムサ、ヴィシュヌ神には鷲のガルーダがその象徴となりました。

 2番目の方形は対称的に放射状に広がり、中央広場への通路とともに同じ構造の224の小祠堂が含まれています。これらの小祠堂は管理者または補完的という意味のプルワラとして知られています。その多くが現在は崩れてしまっていますが、いくつかは復元されてかつての様子がうかがわれます。

 3番目で最後の方形はある基壇では壁にも囲まれており、中央の2つと同じ軸上にあるわけではなく、宗教的な人工遺物は含まれていません。この中に供物を用意する儀式に携わる人々、僧侶や巡礼者が泊まる建物があったとされていますがそれはもはや残っていません。
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出典:http://www.borobudurpark.jp/prambananothertemples.html

 以下はシヴァ寺院です。高さは47mあります。


シヴァ寺院   Source:English Wikipedia

 シヴァ寺院には東西南北に開く4つの室があります。一方Brahma寺院とWisnu寺院には各1室しかありません。

 フィールド1にある寺院には色々な置物があります。最も特別なものとして、Kalpataruの木の間にライオンがあります。この置物はプランバナンだけにあり、プランバナンのモチーフとなっています。シヴァ寺院とブラーマ寺院の壁にはラーマーヤナがレリーフ彫刻されています。ヴィシュヌ寺院ではKresnayanaのレリーフで彫刻がほどこされています。

 フィールド2にはPerwara寺院が224あります。もともとは四列ありましたが、地震などで崩れ現在は崩れてなくなり、117寺院がしかありません。寺院の長さは14メトールです。
出典:グーグルマップ


つづく