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   ウズベキスタン現地予備調査
サマルカンド1日目

ブハラからサマルカンドへ列車移動
Bukhara to Samarkand by Train

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda

掲載月日:2015年3月20日  独立系メディア E−wave Tokyo
無断転載禁  Copyright by T.Aoyama & K.Ikeda

 今日は早朝に起き、ホテルからブハラ駅まで車で送ってもらい、その後、特急列車でサマルカンドに向かいます。朝早く、7時過ぎに朝食を終え、7時40分に迎えの車が来て、サマルカンド行きの駅に行きます。

 ホテルから駅までは15kmあり、車を飛ばして8時15分に駅に着きました。早朝出発でしたが、ホテル側がコーヒー、パン、チーズなど朝食を用意してくれました。


早朝、ブハラ歴史地区にあるホテルからブハラ駅へ自動車で移動中の朝日です
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 驚いたことに、ブハラ駅は飛行場同等かそれ以上にセキュリティチェックが厳しく、隣のサマルカンドに行くだけなのに、何と五回も厳しいチェックを受けました。

 一回目は、駅から100m以上離れたところでパスポート・コントロールとチケットチェック、セキュリティチェックを受けました。何人もの警察官が厳しく一人一人チェックします。

 次に、駅の入り口でほぼ空港のセキュリティと同じように持ち物全部と金属探知機の検査をうけました。

 さらに、いわゆる改札の前に、チケットへの検印があり、改札口で名前と行き先を確認されやっとホームに出られました。これで四回目。

 ここから重い荷物を持って指定された車両に行くと、さらに本人と切符を確認しやっと車内に入ります。ふーっ!

 これが列車のキップです。何しろ見づらいことこの上ないキップです。よく見ると、列車番号、座席番号などがありますが、一見しただけではまるで分かりません。


ブハラからサマルカンド行きの列車のキップ
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 しかし、列車とホームは1メートル以上の差があり重い荷物を持ちあげるのが大変です。幸い車掌さんが親切に持ち上げてくれて何とか車内に入れました。

 駅構内などは、一切撮影禁止となっており、ホームに入ってからやっと列車の写真を撮りました。ところが列車の席までの通路はとても狭く、辿り着くのがまた一苦労、大変でした。


ブハラ駅のホーム、5重のチェックを受けビックリ! このあとも難は続きます!
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8


ブハラ駅のホーム、5重のチェックを受けビックリ!
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 と言うことで結果的に五回の検査を受けたことになります。

 やっとのことで席についたら、私と池田の席は番号は続きなのに離れ離れの席となりました。

 列車は定刻通り出発しました。

 池田の隣は下の写真にあるように、大リーガーのイチローそっくりのお兄さん。

 日本人の女性に隣に座られて緊張した顔つき。そこでイチローさんに東京から持ってきたお煎餅を一枚あげてみたらと言って、池田が一枚差し出してみたら、そっけ無く断られました。


池田の隣は大リーガーのイチローそっくりのお兄さん
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 下の写真は、青山との間で次の作戦を練る池田(笑い)。 ちょっと経って、今度は持ってきたチョコレートを出してみると、またしても冷たく断られました。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 何回か青山と池田で大きな声で話していたら、私の隣のウズベキスタンの家族連れのお父さんがイチローと私の席を交換する提案をしてくれてやっと一件落着し、サマルカンドまで三時間の旅が始まりました。

  なお、席を替わってくれたイチロー君ですが、隣の見知らぬ人と楽しげにトランプに興じてました。また、持参した弁当を美味しそうに食べてました。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 その後、女性の車掌の検札がありました。

 次の駅に到着して何人かが乗り込んできたのですが、その中に三人の若者がいました。

 何とその三人はウズベキスタン到着日にホテルの傍の著明なカラーンモスク、メドレセで知り合って一緒に写真を撮った三人組で、イギリス・ロンドンのパラリンピックに出場した若者でした。

 一人は盲目の選手でした。将来、東京オリンピックにもぜひ参加したいとのことでした。

 一人はジャンプ、もう一人は陸上の短距離などの選手でした。彼らとは写真を撮ってそこで別れたのですが、サマルカンド行きの列車で再会することになったのです。これにはお互いびっくりでした。

 下の写真はブハラのカラーンモスクで撮影したイギリス・ロンドンのパラリンピックで活躍したウズベキスタンの3人組です。


ブハラのマドレセで撮影したイギリス・ロンドンのパラリンピックで活躍した3人組
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8


ブハラのマドレセで撮影したイギリス・ロンドンのパラリンピックで活躍した選手と
撮影:池田こみち:Nikon Coolpix 6400

 列車の旅は良いことも有りました。特等席ではないのに、レモンティの無料サービスがありました。

 また、サマルカンドが近づくと、わざわざ私たちのところに来てくれて、そろそろサマルカンドに到着すると教えてくれました。

 いずれにしても、この時期、日本人の旅行者は少なく、めずらしいのか、さまざまなところで日本人ですか、と聞かれ、一緒に写真を撮って下さいと頼まれ写真を撮りました。


おいしかったホットのレモンティー
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

  さらに、途中から乗り込んできた若い女性はケージに可愛い猫を入れて持ち込んで来て、猫が大きな声でなくので池田が猫をあやしたらおとなしくなりました。


ニャンコを連れてきたお姉いさん。泣くので席に連れてゆきました
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 また、後ろの席の赤ちゃんがぐずっていたので、また池田がお煎餅をあげたところ、今度は嬉しそうに食べてくれて大人しくなりました。


後ろの席で泣いていた赤ちゃんに池田がお菓子をあげました。
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 何はともあれ、いろいろある列車内です(笑い)。

 その後二時間半ほどで目的地のサマルカンドに着きました。

  重い荷物を持ってホームから出口に階段を上りおりしてやっと外に出たところで迎えに来ていたドライバーと落ち合い、旧市街のホテルに向かいました。駅はとても立派な建物でした。


やっとのことで、再マルカンド駅に到着
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8
 
 下はサマルカンド駅です。この日は、写真を撮ることさえ厳しく規制されている感じでした。いずれにしても、列車のキップを持っているひと以外は、一切、ホームはおろか、待合室にも入れないことは間違いありません。
 
 しかも、待合室から相当離れたところで、待ち合わせたり分かれたりすることにならざるをえないのです。

 なお、ソ連時代には、駅のすぐ前に駐車場があり、もっと駅にアクセスしやすかったそうですが、独立後は、セキュリティの観点から駐車場を植栽した広場として、駅から人を遠ざけるようにしたため、迎えの人たちは不便になったとのことでした。


まるで空港そっくりのサマルカンド駅
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8

 このように、ウズベキスタンでは鉄道の駅は飛行場と同様、非常にチェックが何重にも厳しく行われており、乗車しない人は一切駅にちかづけないことがわかりました。

 列車はタジキスタン、カザフスタンなどの諸外国にも繋がっており、テロ対策など安全上このような日本では考えられない厳しい対策が取られているものと思います。後日分かったのですが、この日と前日、ウズベキスタンの大統領がブハラを訪問しており、その関係もあってもの凄いチェックとなったようです。


つづく