2002年2月19日 中日新聞

◆ダイオキシン 春日井で調査
 国際基準より高め

 春日井市内のダイオキシン類の濃度を調査している市民グループ「ダイオキシン測定松葉の会」の長野きよみ代表が18日、同市役所を訪れ、鵜飼一郎市長あてに昨年11月に実施した調査の結果報告書を提出した。

 同会は昨年10月に設立。風向きや風速などの気象条件に左右されないことから、松の葉に含まれるダイオキシン類の調査をしている。

 今回の調査は、市東部と西部、民間の産廃処理施設の建設計画がある南部の松河戸地区など四地域の複数の黒松の葉をサンプルに採取して調べた。その結果、松葉1グラム中に含まれるダイオキシン類の平均値は東部で2.08ピコグラム、西
部では3.17ピコグラム。産廃建設予定地の1キロ以内の春日井市側で平均3.21ピコグラム、守山区側では平均5.72ピコグラムだった。

 1ピコグラムは、1兆分の1グラム。同会によると、国際的な環境基準は1ピコグラム以下が理想とされ、同会は市に対し、「数値は国際基準から大きく踏み出している」と警告するとともに、市の継続的な調査を要望している。