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デザイン・機能・環境・省エネを両立
環境総合研究所・新オフィス紹介
2013.5.17




 この5月に、株式会社環境総合研究所は品川区旗の台から目黒区大岡山に移転しました。大岡山オフィスでは、デザインと機能、環境と省エネなどの両立を図っています。


新オフィス外観 左の建物の最上階(4階)
出典:グーグル・ストリートビュー


●環境を重視した立地選定

 新オフィスは、東京都目黒区大岡山1丁目の緑が多い閑静な住宅地の丘の上にあります。下図の間取りにあるように、4階建ての4階、全室大型テラス付きとなっています。全室が大型テラスに面し、丹沢山系から富士山が一望できるすばらしい眺望が楽しめます。


目黒区新オフィス


●全室で省エネ・パッシブソーラー化

 このため風通しがよく、日当たりも抜群です。早朝から夕方まで全室とも明るく、ほとんど照明が不要となりました。もともとほとんどの部屋で白熱灯のダウンライトだったものを、可能な限り蛍光灯に変えました。

 今後、照明をダウンライト用LEDに替えてゆく予定です。風通しもよく冷房はほとんど不要、また全室、パッシブソーラー効果、遮熱効果により冬場の暖房も大幅に減り、電気使用量も大幅に減ります。電灯系の基本使用料も大幅に減らすことができました。

 大会議室・スタジオの大開口部に、遮熱・遮光のブラインドを設置することで、夕日や夏場の強い日差しを遮り、冬場は熱の外部への漏れを遮断しています。




遮光・遮熱ブラインド


●全室で高速デジタル通信が可能

 今回の移転では、従来同様、超高速の光LANを導入するとともに、DHCP接続用のハブを要所に設置、また無線LAN及びそのリピーター装置を設置することで、全室どこでも有線、無線でインターネットへの高速アクセスを可能としました。




●家具の徹底したリユース

 椅子、テーブル、棚などの家具は、従来から使用してきました大会議室用の机と椅子(スナムラ製)、小会議用の机、椅子(イタリア製)、ソファ(イタリア製)、木製、スチール製の棚などをすべて再利用しています。


大会議室・図書室


大会議室・図書室


打ち合わせ室


●電子機器・AV機器の徹底したリユース

 またPC、AV機器も以前から使用してきたBTOパソコン、オーディオシステム(BOSE、ジムランシング、ヤマハ。ビクター、オンキョー)、ビデオカメラ(ビクター、ソニー)などを再利用しています。


BOSE AWM "Acoustic Wave Music System"


左端にあるのが BOSE AWM。
中央が多目的AVブース、右側は天空ビデオ・スタジオ


新オフィス開所祝いのお花とともに
撮影:池田こみち B&B

 大会議室では、ジムランシングとヤマハのオーディオシステムにより、必要に応じて30畳全体を5.1チャンネルの立体音響空間とすることができます。さらに大スクリーンとプロジェクターを併用することでオーディオビジュアルのシアター空間とすることも出来ます。


独立系メディア E-wave Tokyo 天空ビデオスタジオ
 
 大会議室の一角に独立系メディア E-wave Tokyoの天空ビデオスタジオを常設しました。従来は、会議と共用でしたが大岡山オフィスでは常時使用が可能となりました。

 ここからはブラインドを開ければ、遠く神奈川県の丹沢、静岡県の富士山までの眺望が開けています。


ビデオスタジオ


多目的にAVブース


●多目的AVブースの設置

 大会議室の一角に、多目的にAVブースを設置しました。スタジオ使用時には、ビデオカメラ、録音のモニタールームとして、また編集した動画のYouTubeなどへの高速アップロードや各種文書のPDF化など、多目的に使用できます。

 ここには、BOSEのAWMはじめありとあらゆるAV機器が整備されているので、音楽録音支援などにも使用できます。


多目的にAVブース


●独立系メディア E-wave Tokyo専用のスタジオの設置

 独立系メディア E-wave Tokyo専用のスタジオ、多目的AVブースを研究所の一角に設置し、これにより常時、ハイビジョンによるライブのYouTube/USTREAM動画中継が可能となりました。もちろん、スタジオとして使わないときは会議、閲覧、調査研究作業などに使えます。


インタビュー、対談・座談用のビデオスタジオ


●膨大な文書のデジタルアーカイブと遠隔検索・閲覧を実現

 今回の移転に際しては、過去40年間のシンクタンクで蓄積してきました各種報告書、資料、データ、学会誌などの文書を可能な限りデジタルアーカイブ化しました。これには富士通のScanSnapという高速のPDFマシンを3台投入し2ヶ月半かけました。


文書のデジタルアーカイブに威力を発揮したScanSnap

 現時点で文書全体の半分程度をデジタル化しました。今後順次、残りの文書についてもデジタルアーカイブ化を計る予定です。このデジタルアーカイブ化によりスペースが大幅にセーブできるだけでなく、研究員による情報のシェア(検索、閲覧など)が研究員の自宅、北軽井沢別荘などを含めて可能となります。


●脱コピー(機)を実現

 今回の移転では、膨大な文書のデジタル化に加え、初めて、いわゆるコピー機の使用をやめ、リースしてきたキヤノンのコピー機も返却しました(笑い)。
 
 現在大部分の書類はWord、パワーポイントなどで作成され、かつデジタルアーカイブ情報はPDFとなっているので、必要なものを最小限カラー、モノクロを問わず印字すればよいのです。また最新鋭の多機能インクジェットプリンターには、高機能のコピー機能、すなわちスキャニング→プリンティングの機能があるので、いわゆるコピー機がなくなってもまったく問題ありません。

 シンクタンクや大学の研究室では、どうしてもとりあえずコピー、複写したり、多めに資料をコピーしがちです。今回はじめて全面的に脱コピーマシン化を行い、徹底したペーパーレス化、省資源化を実現しました。


利便性と快適性ある研究室

 新オフィスでは、膨大な文書、資料、雑誌のデジタルアーカイブ化、脱コピー化はじめあらゆる場所での高速LANアクセスなど、上述したあらゆる機能、環境を生かした利便性と快適性を備えた研究室空間を創造しました。


利便性と快適性を備えた研究室空間


利便性と快適性を備えた研究室空間