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 文部科学省記者クラブ各位            平成
26514

      富山国際大学本多宗高教授(当時)による
       論文盗用への取材の御依頼について


        〒112-0013 東京都文京区音羽1丁目219
         
Tel-FAX 03-3945-6066  E-mail: jrimura@ybb.ne.jp
          村田徳治(資源循環研究所所長、79
歳)

前略

 私は環境化学、応用科学分野の研究者をしております村田徳治と申します。 この度、文部科学省記者クラブ各位に本状を御送付いたしましたのは、オーム社発行の当方の著書「最新リサイクル技術の実際」(オーム社1993730日発行)を富山国際大学教授(当時)の本多宗高氏が研究論文(富山国際大学地域社会学部紀要 創刊号(2001.3)のなかで30頁にわたり私の論文を盗用していた件につき取材いただくためであります。

 本論文盗用問題は、20143月、ホームページ検索をしていた際、自分が執筆した論文に酷似する文章を発見したのが最初であります。以下は知人に送った文書の一部です。

盗用の実態

 富山大学地域社会学部 紀要創刊号の123頁から165(42)におよぶ本多氏の論文の130頁から146(16頁・全頁数の38)にわたって、拙著「最新リサイクル技術の実際」(ーム社1993年7月30日発行)の中の章・節のタイトルと文章を一字一句変えることなく、そのまま記載されておりました。(章については前後入れ替えた部分あり)しかも引用文献の記載もありまん。

以来、知人の大学関係者らに相談する中で、論文盗用当事者(本多宗高氏、当時、名誉教授)及び富山国際大学との間で、論文盗用の事実確認などについて書面のやり取りを行ってまいりました。その結果、当人および大学当局は論文盗用の事実を認め、名誉教授の称号を得て退職した本多氏の名誉教授称号を剥奪する措置をとりました。しかし、大学人にあるまじき30頁にわたる論文盗用の事実の周知は、当初大学学内の教員に限られるものでした。

 その後の大学とのやり取りで、大学のホームページへの掲載及び紀要の送付先への事実と謝罪の周知を行いました。しかし、当方から提案しました記者会見を行い社会に当該事実を公表して欲しいという要請は、大学側からはさしたる理由なく会見は行わないとの返事が来るだけでした。

 研究者による論文執筆のあり方ををめぐる問題が大きな社会問題となっている折、この事実を広く社会に周知し、大学や研究機関の研究者に対し、最低限の倫理とマナーをもっていただくため、文部科学省記者クラブ各位にご連絡を差し上げた次第です。

 この事実を広く社会に周知し、大学や研究機関の研究者に対し、最低限の倫理とマナーをもっていただく警鐘とするためにも、文部科学省記者クラブ各位にご連絡を差し上げた次第です。
                              敬具

◆この間の経緯についての文書一覧

本多宗高氏が論文盗用した紀要論文 PDF 44頁

2014
317日 村田より大学学長宛、盗用の事実を連絡 対処を求めた 
      
Word 2枚

410日 富山国際大学関係者が村田氏を訪問した際に持参した文書委員リスト
      1枚、

   学校法人富山国際学園の研究活動における不正防止に関する規程 4枚     理事長名の調査委員会調査結果(通知)PDF 2枚
   本多氏詫び状 Word(てがき)1枚

411日 村田より大学あて 配達証明通知書(Word)2枚

415日 本多氏 詫び状(Word)(てがき) 1枚

417日 富山国際大学から「掲載論文の取消・削除と本号の再編纂について

(お詫びと知らせ)」(案)PDF 1枚

423日付 大学及び図書館委員会名の 掲載論文の取消・削除と
      本号の再編纂について

(お詫びとお知らせ)1枚  紀要配布先リスト 4枚

425日付 理事長名の 論文不正疑惑に係る調査結果等について(通知)  3枚

425日付 学長名のお詫びと対応方法について 2枚

◆上記に対応した文書ファイル(添付ファイル)

盗用のあった本多宗高氏の紀要   添付ファイル名:
      
mhonda0kiyo.pdf
130146頁のほとんどの部分が盗用箇所)

2014
317日付   村田より富山国際大学学長宛  論文盗用についての通知
     添付ファイル名:  tmurata1.pdf   

47日付 本多氏の詫び状(手書き)来訪時に持参したもの
    添付ファイル名:  mhonda1.pdf      

412日付 本多氏詫び状(手書き)郵送されたもの
    添付ファイル名: mhonda2.pdf      

富山国際大学調査委員リスト 
    添付ファイル名:
  ti-univ1-1.pdf   

学校法人富山国際学園の研究活動における不正防止に関する規程
       添付ファイル名: ti-univ1-2.pdf   

富山国際大学 理事長名 調査結果についての通知  
    
添付フェイル名: ti-univ1-3.pdf   

掲載論文の取消・削除と本号の再編纂について (お詫びと知らせ)(案)

      添付ファイル名: ti-univ2.pdf      

421日付け  村田氏より大学事務部長宛
     対応策についての要求   
   添付ファイル名:
tmurata2.pdf   

425日付 富山国際大学理事長名 論文不正疑惑に係る
    調査結果等について(通知)   
   添付ファイル名:
ti-univ3.pdf     



 2014年5月14日現在、多くの新聞、テレビなどに記事掲載、報道されていますが、以下にその一部を掲載します。


◆元教授が論文盗用、「名誉教授」の称号剥奪
 2014年05月14日 10時50分

 富山国際大(富山市)の本多宗高・元教授(82)(資源工学)が同大地域学部教授だった2001年、大学が発行する紀要に掲載した論文の中で、他の研究者の著書を盗用していたことが13日、わかった。

 著者から指摘を受けた大学当局は先月、盗用を認めて著者に謝罪し、紀要から論文を削除するとともに、本多元教授の名誉教授称号を剥奪した。

 同大などによると、盗用が指摘されたのは2001年3月発行の「富山国際大学地域学部紀要」創刊号に掲載された本多元教授の論文「資源・環境・リサイクル―循環型社会をめざして―」。

 43ページの論文のうち15ページ分が、循環資源研究所(東京)の村田徳治所長(79)の著書「最新リサイクル技術の実際」(1993年、オーム社刊)の記述とほぼ一致していた。章の順序を入れ替えた以外は、章・節の題や図表もそのまま使用し、引用文献の記載もなかった。

 村田所長が今年3月、大学のホームページ(HP)で公開されている論文を見つけ、大学に盗用を指摘。同大は学内規定に基づき、中島恭一学長ら5人で構成する調査委員会を設置し、本多元教授への事情聴取などから盗用を確認した。

 本多元教授と大学側は4月に村田所長を訪問し、謝罪した。中島学長によると、本多元教授は「引用文献を示したつもりだった。軽率だったと痛感している」などと反省しているという。本多元教授は04年3月に退職しているため、懲戒処分の対象にはならない。

 同大は4月23日、HP上からこの論文を削除し、「大学の教育・研究者としてあるまじき行為。不正に気付くことなく、紀要を公開し続けたことを深くおわび申し上げる」とする謝罪文を掲載。紀要を送付した約200の大学などに紀要の破棄を求めた。

 中島学長は取材に対し、「著者と出版社にご迷惑をおかけした。再発防止に全力を挙げたい」と話した。教職員に倫理綱領の順守を徹底させ、今後は紀要の投稿者に対し、盗用などがないことを確認するチェックリストに記入させるなど再発防止策を講じるという。

 村田所長は「引用したなら参考文献として載せるのは常識。丸写しして自分の主張のように書いているのは、今の時代にあり得ないことだ」と憤っている。

2014年05月14日 10時50分 Copyright c The Yomiuri Shimbun



<◆盗用>富山国際大論文で 循環資源研究所・村田所長の著書記述 /富山
毎日新聞2014年5月14日(水)16:31

 富山国際大地域学部(当時)が2001年3月9日に発行した紀要に掲載された論文に計17ページにわたり、循環資源研究所(東京都文京区)の村田徳治所長の著書「最新リサイクル技術の実際」(オーム社、1993年7月刊)の記述が盗用されていることが同大などへの取材で分かった。同大は既に論文を取り消し、ホームページ上に謝罪文を掲載している。

 論文を執筆したのは当時、同学部教授だった本多宗高・元名誉教授(82)=2004年3月退職=で「資源・環境・リサイクル−循環型社会をめざして−」と題した論文全43ページのうち、17ページで村田所長の著書の記述を盗用していた。本多元名誉教授は同大に対し「(参考文献の注釈を付けて)引用したと思っていた」などと説明しているという。

 村田所長が今年3月、盗用に気付き、同大に連絡した。同大は名誉教授の称号を取り消すと共に、他の大学図書館など計約200カ所に送付した紀要の回収・廃棄を進めている。

 同大の中島恭一学長は取材に対し「盗用は研究者として決して許されることではない。今後こういうことが起きないよう、再発防止に努めたい」とコメント。一方、村田所長は「教授自らが盗用するとは、学生に示しが付かないのではないか」と話している。

【浜名晋一】



◆富山国際大の元教授が論文盗用  
http://www2.knb.ne.jp/news/20140514_40454.htm
 北陸テレビ

 富山国際大学の名誉教授が、教授だった平成13年に執筆した論文で、他の 研究者の著書を盗用していたことがわかりました。

 富山国際大学によりますと、論文で盗用をしたのは本多宗高元教授(82)です。

 本多元教授は、平成13年に大学が発刊した研究報告書の創刊号に発表した論文、「資源・環境・リサイクルー循環型社会をめざしてー」の本文43ページのうち、17ページにわたって他の研究者の論文を盗用しました。

 盗用されたのは、東京にある循環資源研究所の村田徳治所長の著書で、今年3月に村田所長が大学宛てに封書で通報し、わかったものです。

 大学は、本多元教授に送った名誉教授の称号を剥奪し、「盗用は研究者としてあるまじき行為で、不正の再発防止に努めたい」としています。 


◆富山国際大の元名誉教授 論文で盗用
(2014年05月14日 15時55分)
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20140514155644
チューリップテレビ

 富山国際大学の元名誉教授の男性が在職中に発表した論文で、他の研究者の著書を盗用していたことが分かりました。

 大学は男性に送った『名誉教授』の称号を剥奪するとともに、不正防止に努めたいと話しています。

 盗用が指摘されたのは、富山国際大学の本多宗高(ほんだ・むねたか)元名誉教授(82)で、教授として在職していた2001年に発表の「資源・環境・リサイクル、循環型社会を目指して」と題した論文です。

 大学によりますと、今年2月、東京にある民間研究所の所長がネット上で本多元教授の論文を見たところ、自身の著書の一部が載っていることがわかりました。

 連絡を受けた大学が調査委員会を設置して調べたところ、本文43ページのうち15ページがほとんどそのまま盗用されていました。

 大学は、先月22日付けで本多元教授に送った『名誉教授』の称号を剥奪する
とともに、ネット上から論文を削除しました。

 富山国際大学の中島恭一学長は「研究者として許される行為ではなく、関係者
に深くお詫びしたい。不正の再発防止に全力を挙げたい」とコメントしています。



◆東京新聞 2014年5月14日(夕刊)
富山国際大学元教授 他人の著書盗用 名誉教授剥奪

 富山国際大(富山市)は、本多宗高名誉教授(82)=資源工学=が二〇〇一年に発表した論文に盗用があったとして大学のホームページから論文を削除し、名誉教授の称号を剥奪した。

 大学によると、本多元教授が盗用したのは、循環資源研究所(東京都)の村田徳治所長の著書「最新リサイクル技術の実際」(1993年発行)。村田所長が今年三月、大学に指摘し発覚した。大学と本多元教授は村田所長に謝罪した。

 大学が調査したところ、01年の「富山国際大学地域顎部紀要」創刊号に掲載された論文「資源・環境・リサイクル−循環型社会をめざして」の全四十三ページのうち、十五ページ分のほとんどが盗用で、参考文献としての記載もなかった。

 調査に本多元教授は「村田所長の著書を授業の教科書として使用しており、分かりやすかったため、引用した。参考文献で挙げたと思っていた」と説明しているという。

 本多元教授は〇四年三月に退職しており、処分対象にはならないという。大学は「論文チェック体制を見直し、再発防止に努める」としている。