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安倍議員の著作
「美しい国へ」を嘲笑う
「醜い国」の現実

日刊ゲンダイ

掲載:2006年8月19日


─ Dailymail Businessより ──────────
■ 安倍晋三の本「美しい国へ」を嘲笑う「醜い国」の現実
■ 小泉デタラメ政権5年間の末期に噴出している
■ ペテン首相のメチャクチャ政治がもたらした殺伐とした社会の現状実情
■ 小泉暴政悪政はこの国をこれほど悪くした
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連日、不快で凶悪な事件が続発し貧富の差は拡大し金がすべての世相の中で、平和憲法を否定するナショナリズムが幅を利かせる全く嫌な国に様変わりしている

内政では庶民生活を圧迫し痛みを強要、外交では四面楚歌。その結末は、財政は破綻し国民は少数の大金持ちと大多数の貧者に二分され、いずれはいつか来た道をたどることになる
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 この国は本当にイヤな殺伐とした国になってしまった。

 小泉首相の8・15靖国参拝を批判していた加藤紘一の実家が、右翼の焼き打ちにあった。犯人とみられる東京都内に住む右翼団体幹部(65)は、前日から入念に下見したうえで、1階に油をまいて火をつけた可能性が高い。現場からは刃渡り26センチの包丁も見つかっている。

 加藤紘一の事務所には、一般の国民からも脅迫や嫌がらせの電話が殺到しているという。カッターの刃が送りつけられ、「おまえは中国の手先か」「次は爆弾だ」という電話もあった。

しかも、その多くは匿名で、名前も名乗らない卑劣さだ。「加藤紘一は決して過激な発言はしていません。『首相は靖国に行くべきではなかった』『アジア外交は崩壊に近い結果になった』と冷静に論じていただけです。それでも脅迫や抗議が殺到するのは、いかに日本社会が右傾化しているか、『頭にきたからやっちまえ』という問答無用の空気が蔓延しているかの裏返しです。ここ数年間で日本社会から寛容さが消えてしまった。ちょっとでも気に入らないことが起きると過剰に反応する。加藤紘一が『ここ数年、自由にモノが言えない雰囲気になった。

 とくに外交、歴史問題を話す時はプレッシャーがある』と吐露したのは実感でしょう。日本は、言いたいことも自由に言えない社会になり始めています」(立正大教授・金子勝氏=憲法)

 恐ろしいのは、大新聞・テレビが今回の放火を深刻に受け止めていないことだ。どこか、仕方がないと受け入れているフシがある。

◆ 意図的にナショナリズムを煽った小泉 ◆

 なぜ日本はこんな国になってしまったのか? 答えははっきりしている。すべて小泉デタラメ政治のせいだ。

 ここまで日本人が攻撃的になったのは、小泉首相が「競争、競争」の世知辛い世の中に日本をつくり変えてしまったからだ。

 しかも、大多数の国民は「負け組」に転落してしまったか、この先、転落する不安を感じて暮らしている。これじゃ、社会全体がギスギスし、急速に右傾化しても不思議はない。

 「最近は若者まで『英霊に手を合わせるのは当然』と靖国を参拝し、平和憲法を否定して『中国、韓国、何するものぞ』といった過激な発言がもてはやされている。

 小泉首相がこの5年間で日本を、努力しても報われない絶望的な社会にしてしまったからです。将来に希望が持てず、イラ立ちを強めた国民がナショナリズムに向かうのは、よくあること。

 しかも小泉首相は、周囲の反対を押し切って靖国参拝を強行するなど、自らの失政から国民の目をそらすため、意図的に偏狭なナショナリズムをあおっています。首相の態度が、国民のナショナリズムに火をつけたのは間違いありません」(九大名誉教授・斎藤文男氏=憲法)

 郵政反対派を次々と切り捨てていった首相の政治姿勢が、日本の社会に「問答無用」の風潮をもたらした面もある。