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「何をしようとしているのか
サッパリ分からない


日刊ゲンダイ

再掲載日:2007.1.11


─ Dailymail Businessより ────────
■ 何をしようとしているのかサッパリ分からない
■ 彼を総理大臣にしたのはやっぱり10年早かったともいえるが
■ 自民党にはもはや政権担当の資格がある人物がいないことの証明でもある
■ 早くもポスト安倍が口曲がりの麻生では開いた口が塞がらぬ
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税制改革の会長はたちまちクビ、行政改革担当大臣もたちまちクビ、小泉政治の継承か脱小泉なのかも不明。やっていることは神社詣でと外国参りだけという蒙昧首相にアキレた声

与党内でも安倍政権の無能ぶりにお手上げの声が相次いでいる末期症状だが、解散総選挙なしで内閣をたらい回しするのは絶対ダメだ
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 なぜか麻生太郎外相が元気だ。8日の地元会合でこんなことを言い放った。

「次の総裁選がいつかは分からないが、捲土重来を期し、備えておかなければならないと決意している」「参院選のあるこの時期に政権を明け渡すわけにはいかない!」

 麻生は昨年9月の総裁選で安倍に敗北。それでも外相として入閣させてもらった立場なのに、「次はオレ。準備もOK」と実質的な倒閣宣言である。この強気は何なのか。政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。

「昨年暮れ、小さいながらも自分の派閥を立ち上げた麻生氏が次の総理を狙っていることは間違いない。しかし、政権発足から100日余りのこの時期というのがポイント。反主流派ではなく閣僚からこういう発言が出ること自体が安倍政権の実態を示しています。麻生氏は閣内にあってこの政権の弱点を握っているのかも知れない。

 いち早く『次の有資格者は私だ』と言っておく必要があったのでしょう」 麻生は日本の核武装を否定しないタカ派。ひん曲がった口からシニカルなことを言う暴言・失言屋でもある。マンガ好きで秋葉系のオタクには人気があるが、党内的にはちょっと……というご仁だ。

 その麻生が「次はオレ」というのだから、この政権は相当にタガが緩んでいる。

◆ 自民党からも出てきた「安倍の不人気」 ◆

 実際、自民党内からも「安倍で大丈夫なのか」という声がしきりだ。昨年秋、自民党が安倍を首相にしたのは、今年が選挙の年だから。若さと毛並みの良さが売り物で、
小泉改革の後継者なら無党派層も取り込めると踏んだからだ。

 それがこの不人気。内閣支持率は3カ月あまりで70%から40%台へと急降下した。党内は失望の声だらけである。

「安倍は小泉のように自民党を無視することはないので御しやすいが、この不人気じ
ゃねぇ。この先、人気回復する要素もないし困ったものだ」(幹部)「こんなに無能だとは思わなかった。これじゃ『痩せた森喜朗』じゃないか。参院選は相当厳しいものになりそうだ」(中堅)

「私は今度、改選期だが、再選されるかどうか。いっそ衆参同日選挙にして欲しい。

 ダブル選挙なら安倍首相に頼らずに勝てますからね」(参院議員) 気の毒になるくらいの不人気である。

◆ 目立つのは気楽な外遊と神社参拝 ◆

 マスコミだって安倍の無能ぶりには呆れている。昨年末、記者から「総理にとって今年の一文字は?」と聞かれ、真顔で「『変化』の年でしたね」。「いや、一文字で」に「ま、『責任』ですね」。アホか。