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新疑惑発覚
 3選出馬断念か
石原慎太郎また公私混同


日刊ゲンダイ

掲載:2006年12月6日


 石原慎太郎都知事(74)に新たな疑惑が浮上だ。03年に公費で海外出張していたことが発覚した画家の四男(40)が、04年1月にスイス・ダボスで開かれた知事主催のパーティーにも税金で同行していたのである。

四男が税金で海外パーティー ◆

 共産党都議団と都の話によれば、パーティーでは太鼓パフォーマンスが披露され、その舞台背景の鏡板の制作に四男が関わっていたという。

 「都が太鼓演奏者に委託した費用300万円から、四男の制作費と出張旅費、計170万円が賄われていました。内訳は制作費50万円と2回分の旅費120万円。

 ただ、制作費は現物支給なので現金は渡っていません」(都生活文化局) 03年に公費55万円でドイツ、フランスに出張した時は、都の「アドバイザリー委員」という肩書があった。

 しかし、今度は都の肩書もナシ。費用の支出を決めた都の契約書類には四男の名前が一切ない。私人である四男を公費で海外に行かせるため、税金を演奏者に迂回させたと疑われても仕方がない。

 都の幹部が都参与に送ったメールには、「契約の中に鏡板制作費を盛り込む。鏡板は○○さんから四男に制作発注してもらいます。四男の旅費も含めて」という一文があるのだ。

 それにしても、石原知事の公私混同はメチャクチャだ。税金2億4000万円を使った豪華海外視察(過去15回)のうち、4回は典子夫人が同伴していた。

 「ダボスでの舞台製作を四何に依頼した太鼓演奏者は、都参与と親しい間柄だったと聞いています。四男の所在ですか? 現在は海外に行っているため、連絡がとれません」(都生活文化局)

 石原知事には「都政の私物化だ」等と批判が殺到しており、都議会関係者かは早くもこんな声がささやかれている。

 「石原氏は来年4月の都知事選に出馬を宣言していますが、さすがに3選目は断念せざるを得ないかもしれない。高齢だし、全国で相次ぐ知事の不祥事の背景には、多選の弊害も指摘されていますからね」

 ”太陽の季節”はとっくに過ぎ去っている。」