エントランスへはここをクリック   

ミュンヘン・オーストリア短訪

ヴィース教会

鷹取敦

掲載月日:2017年10月5日
 独立系メディア E−wave
無断転載禁


内容目次
  1 歴史的背景
ミュンヘン 8/12 2 ミュンヘン(1) | 3 ミュンヘン(2)
8/13 4 ノイシュヴァンシュタイン城 | 5 フュッセン| 6 ヴィース教会
ザルツブルク 8/14 7 歴史・ミラベル宮殿 | 8 教会・モーツァルト | 9 レジデンツ・大聖堂
10 ホーエンザルツブルク城 | 11 サウンド・オブ・ミュージック
ザルツカンマーグート 8/15, 16 12 ザルツカンマーグート | 13 ハルシュタット(1) | 14 ハルシュタット(2)
ウィーン  8/16 15 リングシュトラーセ
8/17 16 旧市街・シュテファン大聖堂 | 17 ホーフブルク王宮・美術史博物館
18 シェーンブルン宮殿

■ヴィース教会の歴史

 ヴィース教会(ヴィースの巡礼教会)は、18世紀ドイツ・ロココ建築の最高傑作とされており、世界遺産に登録されています。「ヴィース教会」は「草原の教会」という意味です。

・鞭打たれるキリス像の涙の「奇跡」

 1732年、近郊のシュタインガーデン修道院に修道士が彫った「鞭打たれるキリスト」(木像)がもたらされましたが、血を流す姿がリアルだったため修道院に放置されたままとなっていました。これを、1738年に農家の夫人が譲り受け熱心に祈りを捧げたところ、数ヶ月後の6月14日にこの像が涙を流したと言われています。

・ヴィース教会の建設

 教会はこれを奇跡として認定しませんでしたが、夫妻が像を礼拝堂に移したところ、この「奇跡」の噂が広まり多くの巡礼者が集まるようになりました。そこでこのキリスト像を粗末に扱っていたことを後悔していたシュタインガーデン修道院が寄付を募って建設指揮を調達し、1746年から1754年にかけて建設され像を安置したのがヴィース教会(ヴィースの巡礼教会)です。

 設計したドイツ・ロココの完成者として名高いドミニクス・ツィンマーマンは、この教会に特別な愛情と情熱を傾け、完成後、すぐ近くに居を移し、亡くなるまでこの教会を見守り続けました。1983年、ユネスコの世界遺産に登録されています。

参考1参考2

 ◆ヴィース教会の公式サイト

■ヴィース教会見学


グーグルマップより作成

 ノイシュヴァンシュタイン城から40分ほどバスで移動し、ヴィース教会に到着しました。下の写真は遠くからみた教会です。外側のデザインがシンプルなため、それほど大きな教会には見えません。この辺り一帯は草原(放牧地)が広がっているため、草原の教会=ヴィース教会と呼ばれているのも分かります。


ヴィース教会 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900


ヴィース教会の周辺の牧草地 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900

 近づくにつれてその大きさを実感できるようになります。


ヴィース教会 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900

 内部は外観の印象とは全く異なり華やかな装飾に満ちています。


ヴィース教会の内部 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900


ヴィース教会の内装 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900

 天井画は「天から降ってきた宝石」とも称えられています。


ヴィース教会の天井画 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900

 写真中央の祭壇の下の部分に「鞭打たれるキリスト」の木像があります。下の写真はヴィース教会の公式サイトに掲載されているものです。確かに一般的な教会のキリスト像と比べてかなりリアルに表現されていることが分かります。


「鞭打たれるキリスト」像(ヴィース教会公式サイト)



ヴィース教会のパイプオルガン 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900

 キリスト像のある正面祭壇の上には小羊の像があります。「神の子羊」はイエス・キリストを指す表現の1つで、イエスが人間の罪に対する贖いとして生け贄の役割を果たすことを踏まえています。(参考


ヴィース教会の小羊 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900

 ヴィース教会を17:20頃に出発し、バスでミュンヘンに戻ります。ミュンヘン中央駅に19時前に到着しました。


ヴィース教会からミュンヘン中央駅へ 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900


ヴィース教会からミュンヘン中央駅へ 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900


ミュンヘン中央駅 撮影:鷹取敦 Nikon COOLPIX S9900

 翌日は朝、ミュンヘンを出発して列車でザルツブルクに移動します。

つづく