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太陽光発電で、
我家の電力自給率は120%!

柳田由紀子
2011年4月29日
独立系メディア E-wave Tokyo


 我家の太陽光発電量累計が、2011年4月25日に、30,000kWhに達しました!9年10ヶ月強での達成です。決定的瞬間は撮れませんでしたが、13時を少し回った頃で、30,0004kWhになっていました。表示モニターの写真です。



 少しでも原発に頼らない暮らしにしようと太陽光発電に切り替えたのが10年前の6月。築25年の家を1993年にリフォームして住み始めたのですが、2001年に2階一部を増築することになり、それを機に切り替えました。切妻の屋根の向きを東西から南北に変え、南面に太陽電池モジュールを46枚設置。太陽光発電所となりました。
 下は、屋根工事中の写真です(2001年4月)。



 発電出力は家の規模と屋根の形状から3面分割になったため、3.22kWしか設置できませんでした。下はグーグル衛星写真でみた我家。中央の屋根が3つに分かれている家です(2006年)。



 近くから見るとこんな具合です。連れ合いが、庭の隅にあるクスノキ(右端はその若葉)に「コワイ、コワイ」と登って、撮りました(2011年4月)。



 太陽光発電にすると、電力使用量を気にせず電気を使いまくるようになるか、というと反対です。太陽から頂いたエネルギーを大事に使おうと思うようになり、沢山売りたくもなって、節電に励むようになるのです。しかし、肩肘はっての節電と言うわけではなく、待機電力や照明に気をつけたりする程度です。冷暖房はエアコンですが、夏は自然の風、冬は太陽の日差しの方が心地良く、あまり使いません。

 電力需給の内訳は、総発電量30,000kWh中、自家消費が7,331kWhで、残りの22,669kWhを余剰電力として東電に売電。この間、東電からの買電量は17,553kWhでしたから、総消費電力量は7,331kW/h+17,553kWh=24,884kWh差し引き5116kWhがトータルの余剰電力量になりました。したがって、電力自給率は120%!なかなかのものになったと思います。これで蓄電池があれば、完全に自立できます。

 30,000kWh達成に要した日数は3,596日でしたので、1日平均にすると次のようになります。

 発電量 8.3kWh(自家消費量 2kWh + 売電量 6.3kWh)
 買電量 4.9kWh
 電力消費量 6.9kWh

 現在、太陽光電力の買取単価は48円(10年間固定)で、4月26日検針の4月分(3月25日〜4月25日)の明細は

東電の使用量  98kWh   使用料金 2,900円
東電へ売電量 312kWh   売電額    14,976円

 売電量312kWhは過去最高だったこともあり、約12,000円黒字になりました。使用量と売電量の差がこんなに開くことは多くはなく、冬場の2,3ヶ月は使用量が売電量を上回りますが、それでも年間の収支は、買取単価が上がる前からコンスタントに黒字でした。

 個人住宅のささやか、微々たる発電量ですが、それでも太陽光発電所が増えれば、きっと、チリも積もると思います。

 3月11日の東日本大震災と津波により、福島第1原発が破損し、電力供給量不足の事態に対処するということで計画停電が実施されました。太陽光発電は停電時に自立発電ができるので停電しても何とかなるのではと考えていましたが、甘い考えでした。設置時に、停電時の扱いを聞いていたのですが、これまで停電の経験はなく、切り換え方をすっかり忘れていました。

 第1グループに入っていたのですぐにメーカーに問合せたところ、対応がもたつきましたが、結局、コンセントを使って1500W使えるだけ、それも日照不足になれば不安定(当然ですが)と分かりガックリしました。運よく停電エリアから除外され停電は経験しませんでしたが、やはり蓄電池があればとの思いを強くしました。

 未曾有の大災害を蒙った被災地の復興には、各方面から様々な視点で支援と再建の取り組みがなされると思いますが、自然エネルギーの促進を願う者としは、政府がこの原発事故を教訓にエネルギー政策を転換し、東北を脱原発ベルト地帯にすることを復興の柱にして欲しいと思います。

 その具体策として、新しい家屋・建物全てに太陽光発電パネルを設置する。悔い改めの意味も含めて、補助金を増額すればできるのではないでしょうか。