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リチャード・ウルフ;
米国は多面的な経済危機
に直面している

Richard Wolff: US Faces Multifaceted Economic Crisis
Sputnik International
War on Ukraine  #3106  23 March
2023

翻訳:青山貞一(東京都市大学名誉教授
Translaeted by Teiichi Aoyama, Emeritus Professor, Tokyo City University

独立系メディア E-wave Tokyo 2023年3月24日
燃えるドル - スプートニク・インターナショナル、1920、2023.03.23

著者: リチャード・D・ウルフ
マサチューセッツ大学アマースト校名誉経済学教授


本文

 ワシントンは、いくつかの銀行の破綻を超える広範な危機に直面している。

 マサチューセッツ大学アマースト校のリチャード・D・ウォルフ名誉教授(経済学)がスプートニクに語ったところによると、世界経済の全体のパターンと構造が変化しているようで、様々な方向から米国に課題が押し寄せてきているという。

 「我々は間違いなく非常に心配する必要がある」と、ニューヨークのニュースクール大学大学院の国際問題プログラムの客員教授でもあるリチャード・D・ウォルフは語った。

 「これは、米国とスイスの銀行システムの深刻な崩壊であり、おそらく、より広く言えば、グローバル資本主義の西側部分全体の崩壊である。私たちがどの程度心配すべきなのか、判断するのは難しい。しかし、これらの問題がどの程度一般的なものなのかを見極める必要がある。ここまで影響を受けてきた特定の銀行やセクターだけに問題があるということは、まずありえない。」

 シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行は今月初め、連邦機関に抜かれて崩壊した。一方、ファースト・リパブリック銀行は、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、JPモルガン・チェースなどウォール街の重鎮たちが300億ドルの命綱を約束した後でも、事業の継続に苦慮している。

 この危機を連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な利上げのせいとする声も多いが、それでも米国の中央銀行が水曜日に主要金利を0.25%ポイント引き上げることは防げなかった。一部の専門家は、25から200の米国の中小型銀行が破綻の危機に瀕していると指摘している。

 同様に、大西洋の反対側では、スイス政府が経営不振に陥っている金融機関クレディ・スイスとUBSの合併を手配する必要があった。EUの規制当局や当局者は、米国の銀行危機が旧大陸に波及し続けることを恐れている。彼らは、アメリカの銀行部門にはより強い規制が必要だと主張し、欧米メディアのように、2008年の教訓がアメリカによって学ばれないままであることを嘆いている。

 私が思うに、見えているのは広義のリスクである。一つや二つの例を挙げることはできるが、もう少し一般的な問題について考えてみて欲しい。銀行は教訓を得た。つまり、彼らは以前からこの教訓を教えられてきたのである。

 しかし、銀行を私的な利益追求のための企業として放置しておく限り、何世紀にもわたって繰り返し見られるのは、銀行が崩壊することである。そして、改革が行われるのである。そして、銀行は改革を弱め、排除し、回避するために活動する。そして、次の危機が訪れ、同じ話が繰り返される。その結果、しばらくの間、銀行は恐れを抱くようになるのだ。