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米国の化学列車がまた脱線
2月に入り、少なくとも8本の貨物列車
が全国で事故を起こしている
Another US chemical train derails  At least eight freight trains
have crashed across the country since the beginning of February

RT
 #3207 27 March 
2023

翻訳:池田こみち(E-wave Tokyo共同代表
独立系メディア E-wave Tokyo 2023年4月4日
<写真キャプション:雪の中を走る列車> 資料写真:カナダ・アルバータ州のバンフ国立公園で列車の車両を牽引するカナディアン・パシフィック鉄道の機関車(2021年11月26日撮影)© AFP / Patrick T. Fallon

本文

 日曜日(3月26日)にノースダコタ州でカナダ太平洋鉄道の貨物列車が脱線し、コンテナから有害な液体アスファルトが流出した。この事故は、米国内で相次いでいる脱線事故の最新のもので、そのうちの1つは、有毒化学物質の壊滅的な放出を引き起こした事故である。

 カナディアン・パシフィックの広報担当者が地元メディアに語ったところによると、事故は日曜日の夜11時過ぎにウィンドミアの町付近で発生したとのことだ。リッチランド郡緊急事態管理者のブレット・ランブレヒトによると、70両編成の列車のうち31両が線路からはずれ、そのうちの何両かは液体アスファルトを運んでいたという。

 液体アスファルトは可燃性の石油系製品だが、ランブレヒト氏によると、気温が低いと材料が固まり、火災の可能性が低くなるという。

 地元ラジオが救急隊員の話を引用して報じたところによると、清掃作業は7日から10日ほど続く見込みだとのことだ。

 この事故は、2月初めからアメリカ全土で少なくとも7本の貨物列車が脱線したことに続くものである。小麦を積んだカナディアン・パシフィックの列車がシカゴ郊外で脱線し、CSXトランスポーテーションが運行する5台の貨車がマサチューセッツ州で木曜日に線路からはずれ脱線した。

 今月初めにはアリゾナ州で産業用列車が脱線してコーンシロップを流出させ、1週間前にはウェストバージニア州で列車が脱線して軽油(ディーゼルオイル)を川に流出させた。2月には、ネブラスカ州の石炭列車とミシガン州の農産物運搬列車が脱線し、オハイオ州イースト・パレスチンでノーフォーク・サザン鉄道の列車が大破する事故が発生した。

 イースト・パレスチンで38両の車両が脱線し、火災が発生、有毒な塩化ビニルが大気中に流出した。当局は何千ガロンもの塩化ビニルを焼却し、町は息苦しい黒いスモッグに覆われ、住民は今でも皮膚の発疹や呼吸器系の病気を引き起こしていると主張しいる。

 バイデン政権は、ドナルド・トランプ前大統領が現地を訪問し、ジョー・バイデン大統領は訪問しないことを選択したことなどにより、この事件への対応について批判を浴びた。ピート・ブティジェッチ運輸長官は事故から数週間後にイースト・パレスチンを視察し、今月初めには貨物鉄道のより厳格な安全法の成立を議会に促した。