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富士五湖、自然と文化・歴史短訪

富士山五合目
出典:「富士山五合目観光」
Mt Fuji 

青山貞一・池田こみち
 独立系メディア E-wave Tokyo 2022年9月
 

富士五合目から頂上を見上げる
出典:SK VLOGさん グーグルマップストリートビュー

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◆富士山有料道路・富士スバルラインについて
  出典:富士山ネット

 富士山有料道路(富士スバルライン)は、山梨県南都留郡河口湖町(現在の富士河口湖町)船津[標高857 メートル]から料金所を経て富士山5合目[標高2305メートル]を結ぶ総延長29.52キロの2車線完全舗装道路。山梨県道707号富士河口湖富士線の一部。

 県営第1号の有料道路として、1961年9月19日着工。国内山岳道路の先駆けとして、2年半の歳月と工費17億円、延べ19万8500人、セメント1万3500トンをつぎこんで、1964年3月24日完成、同年4月1日に供用開始された。完工式は5合目付近の根雪が解けるのを待って、供用開始後の同年5月27日に行われた。愛称の「スバルライン」は全国から公募。開通を前にした同年3月23日、山梨県知事ら12人の愛称審査委員会によって、応募16万3937通の中から(4通)選ばれた。

 樹海を切り開いての道路開発は、環境保全の立場から論議を巻き起こした。富士山を舞台に多くの作品を残した作家新田次郎は沿道の荒廃ぶりを嘆き、保全を訴えた。

 富士山有料道路によって富士山の観光動態は大きく変化した。開通前の1963(昭和38)年夏には18万2000人だった富士山への観光客は、開通年の7、8月だけでも5合目までのバス、マイカー客が加わったことで、一気に52万人を突破した。この期間中、マイカー9万台、バス1万6000台、オートバイ1万4000台が料金所ゲートをくぐった。

 1987年、当時の建設省が選んだ「日本の道百選」に河口湖大橋有料道路とともに入選し、顕彰碑が設置された。その後、富士山有料道路を走る車両の排ガスによる樹木の立ち枯れが社会問題化し、県の立体駐車場計画への市民団体の反対運動なども絡み、1994から夏季のマイカー乗り入れ規制が始まった。

 1997年4月、河口湖大橋有料道路、八ケ岳公園有料道路とともに、県企業局から県道路公社に管理が移管された。また2005年6月6日には、料金徴収期限が切れ、翌7日より全国で初めて通行料を環境保全対策などに充てる維持管理有料道路になった。

 2015年9月15日から11月30日までの平日に限り、普通車、軽乗用車、軽車両など一部の車種において通行料が無料化された。国の地方創生交付金を利用しての事業化。2016年以降は実施されていない。

 駐車場は終点の5合目をはじめ、沿線の「剣丸尾駐車場(1合目下)」、「樹海台駐車場(2~3合目間)」、「大沢駐車場(4合目手前)」および「奥庭駐車場(5合目手前)」にある。

 なお、富士山有料道路自体は通年営業しているが、営業区間は天候や道路状況により異なる。特に冬季は積雪により全線通行は難しく、全線通行止めもしくは剣丸尾駐車場や大沢駐車場までの営業となる場合がほとんど。毎年、春の行楽シーズンに向け除雪作業を進め、例年3月下旬から4月下旬に全線営業可能となる。また、営業時間も概ね月により異なる。

 ところで富士山有料道路の料金所(ゲート)は開設当初、富士河口湖町船津の国道139号との交差点近く、旧山梨県立富士ビジターセンター(現在の富士山世界遺産センター)横にあったが、1986年1月に富士山頂寄り(南側)の現在地に約4.3キロ移動した。マイカーによる観光客の激増で同国道が激しい交通渋滞を起こすようになり、その解消を図るためであった。

 また、この道路の起点・終点については、終点は富士山5合目である。一方で起点は、富士急行線河口湖駅から西へ約200メートルの七軒町交差点で、起点から料金所までの約6キロは無料開放区間(一部生活道路)である。しかし、2005年の維持管理有料道路移行に伴い、「富士山有料道路」としての起点が料金所手前の胎内交差点[標高1050メートル]に変更され、総延長は24.1キロとなっている。「富士スバルライン」としての起点と総延長は従来通り。

営業時間(通常時)

 3月16日〜4月19日=9:00〜17:00
 4月20日〜4月30日=6:00〜18:00
 5月1日〜5月31日=3:00〜18:00
  (注)2022年5月1日〜5月31日=6:00〜18:00
 6月1日〜6月30日=3:00〜20:00
 7月1日〜9月30日=24時間
  (注) 2022年7月1日~7月14日=3:00〜20:00
  (注) 2022年7月15日~8月31日=3:00〜18:00
  (注) 2022年9月1日~9月30日=3:00〜20:00
 10月1日〜10月31日=3:00〜18:00
 11月1日〜11月15日=4:30〜17:00
 11月16日〜11月30日=9:00〜17:00
 12月1日〜3月15日=9:00〜16:00

◆下り線(5合目→料金所)のゲートは上記営業終了時間の1時間後にクローズする。
  (注) 2022年7月1日~7月14日および9月1日~9月30日は、21:45にクローズ。
  (注) 2022年7月15日~8月31日は、19:45にクローズ。

◆天候や路面状況などにより、通行止めや営業区間・時間が変更される場合がある。
 富士山の五合目までは、冨士スカイラインにより車で行けます。その際の有料道路料金は以下の通り。

◆ 通行料金(往復)

 普通車=2,100円
 中型車=3,460円
 大型車=4,780円
 特大車=8,040円
 軽自動車など=1,680円
 軽車両など=200円

・上記料金は全線往復料金。片道料金は往復料金の半額。
・営業区間が「1合目下駐車場」までの場合は通行料金が上記と異なる。
・障害者割引、回数券などもある。


 以下の出典は、「富士山五合目観光」です。

 富士山五合目駐車場は、天地の境と呼ばれ、森林限界線に位置しています。また、多くの売店が立ち並び、富士スバルラインの営業状態にもよるが、4月中旬~12月中旬頃まで営業している。お手軽な五合目観光の基点、あるいは夏の富士登山(7月1日~9月中旬)の起点としてご利用ください、とある。

■里見平~六角堂

里見平
佐藤小屋付近
八角堂横日蓮像



八角堂横日蓮像 経ヶ岳八角堂常唱殿
出典: Kwanweng Leong氏 グーグルマップストリートビュー


 五合目駐車場から登山道ゲートを超えると里見平という外界の開けた場所があり、晴れていれば眼下に山中湖、富士吉田市、河口湖と一望できる(希望者は乗馬にて行ける)。さらに遠方には日本アルプスが雄大に横たわっている。里見平をそのまま進むと泉ヶ滝という場所至り、分岐を右に行くと本格的な富士登山道へ至る。また、泉ヶ滝を真っ直ぐ行くと佐藤小屋と呼ばれている場所に出て、近くには日蓮聖人が法華経を埋納した八角堂の常唱殿がある。

■小御嶽神社

小御嶽神社参道
小御嶽神社
拝殿



小御嶽神社
出典: ちゃん氏 グーグルマップストリートビュー

 五合目ロータリーの売店脇に赤い鳥居がある。その鳥居の奥に小御嶽神社は位置しており、磐長姫命(木花咲耶姫の姉)を祀っている。神社横にはご来光を拝し山中湖を見下ろす展望台が設置されている。また、くぐると縁結びになる神社屋根の勝男木が置いてある。

■御庭~お中道

御庭から山頂
奥庭駐車場から御庭入口
大沢崩れ
経ヶ岳 八角堂 常唱殿



経ヶ岳 八角堂 常唱殿
出典:富士五湖テレビ


 五合目駐車場の雲上閣からお中道と呼ばれている富士山周遊の遊歩道がある。五合目駐車場を出発し、お中道を約1時間10分歩くと御庭という開けた場所に出る。山頂、外界方向とも非常に見晴らしが良く散策に人気のスポットである。御庭へ手軽に行くには五合目駐車場手前の奥庭付近に車を停めると20分ほどで御庭の東屋に到着できる。

八角堂 常唱殿概説

 富士吉田に居住していた塩谷平内左衛門の案内により、富士山の中腹五合五勺である、まさに天地の境に自ら書写された法華経を埋経された。それ以降、廃仏毀釈によって荒廃寸前であったこの地は塩谷家が守ってきたが、昭和27年の夏、当時の身延別院初代住職であった藤井日静上人(のちの身延山八十六世)がこの地に参詣した時に荒廃ぶりを嘆いて、時の富士山麓電鉄社長・堀内一雄氏と計り復興計画に着手した。

 先ず堀内氏は三合目までだったバス道路を五合目まで延長する難工事を約束され、一方日静上人は全国に浄財を呼び掛け、ついに昭和26年に鉄骨鉄筋八角堂の常唱殿を完成させた。         
 以降、経ヶ岳は身延別院第二世、藤井日光上人(身延山九十一世)、身延別院第三世(現住職)に受け継がれ代々守られてきたが、平成17年にその管理・運営を身延山久遠寺に受け渡した。現在では久遠寺の直轄地となっている。

注意:

 現在、御庭から先は危険なため立ち入りできない。

 また、五合目駐車場~御庭の区間は冬季(積雪のある期間)通行禁止である。詳しくは山梨県富士山課のHPをご覧ください(TEL:055-223-1316)。


■奥庭

 天狗が降りて遊ぶという伝説のある奥庭は五合目駐車場手前の奥庭駐車場から下った場所にある。御庭とお中道をセットにして楽しんで欲しい。駐車場から約15分ほど下ると奥庭と呼ばれる平らになった場所に出る。奥庭には周辺を一周できる散策路があり、見所も幾つかあるのでぜひ訪ねて欲しい。


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