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第5回 アマルフィ海岸自治体の持続可能性基礎調査 2008-2021
A Survey on Sustainability of Costiera Amalfitana Comune


ヘルクラネウム遺跡 現地視察12
HERCULANEUM Guide 12
 ネプチューン・モザイクの家

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda

  
2020年11月30日 独立系メディア E-wave Tokyo  無断転載禁

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ネプチューン・モザイクの家 (Ins V, 6-7)
  ( Casa di Casa di Nettuno e Amfitrite(伊)、House of the Neputune(英))

 このネプチューン・モザイクの家、正式にはネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)は、私達のヘラクラネウム遺跡のひとつの目玉です。ヘラクラネウムには、もうひとつモザイク・アトリウムの家 (Ins IV, 1-2)という似た名称の遺跡がありますが、ネプチューン・モザイクの家は、素晴らしいい目を見張るモザイク画あります。


ネプチューン・モザイクの家のインスラ(ブロック)
参照:AD79eruption - Google Sites


 下は街路側から見た二階建てのネプチューン・モザイクの家です。これだけを見ると、廃墟となった家に過ぎません。ネプチューン・モザイクの家として知られている家は、カルドIVの「炭化家具の家」の北に位置しています。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月



撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月


 ネプチューン・モザイクの家家は、ファウチ、アトリウム、タブリナム、庭の標準的な間取り(レイアウト)を持っています。ファウチ(a)はカルドIVの東側から開きます。その北側には小さなサービスルームがあります。 ファウチは、その中心に大理石の裏地インブリウムを持つ大きなアトリウム(b)に直接つながっています。


ネプチューン・モザイクの家の平面(間取り)
参照:AD79eruption - Google Sites
..

撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2016年2月



撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月



撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月


プチューンとアムピトリーテーの解説

 正式にはネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)と言い、(インスラ(ブロック)Ⅴ、カルドⅣ、No.7)にあります。

 そのエレガントな二階建ての家には素敵な夏用のダイニングルーム(トリクリニウム)があります。その食堂は色彩の美しいモザイクにより泉の女神(ニンファエウム nymphaeum)を描いた装飾が施されていて、他にもネプチューンとアムピトリーテー(ポセイドン)の絵や狩猟の様子を描いた絵が飾られています。

 注)ニンファエウム(ラテン語: nymphaeum)
  古代ローマや古代ギリシアで泉の神ニンフ(ニュンペー)を祀る
  場所または神殿のこと。古くは自然の洞穴などをニンフ信仰に
  結びつけていたが、後に瀟洒な装飾を施した建物などが建てら
  れるようになった。

 注)ネプチューン
  ネプチューン(Neptune、ネプトゥーン、あるいは、ネプテューヌ、
  ネプテューンとも)はローマ神話の神・ネプトゥーヌスの英語読み。
  ギリシア神話のポセイドンに相当する。

 注)アムピトリーテー(Amphitrītē)
  ギリシア神話の海神ポセイドーンの妃で海の女王である。アンフィ
  トリーテー、長母音を省略してアムピトリテ、アンピトリテ、アンフィト
  リテとも表記される。名前の意味は「大地を取り巻く第三のもの」、
  即ち海をあらわす。聖獣はイルカで、象徴は冠、ヴェール、王笏。
  ローマ神話の海水の女神サラーキアと同一視される。


 <参考>アムピトリーテーとポセイドーンとの結婚
  後世の神話ではアムピトリーテーとポセイドーンの結婚の物語が語ら
  れている。それによればアムピトリーテーは姉妹たちとともにナクソス
  島で踊っているときにポセイドーンによってさらわれた。あるいはポセ
  イドーンの求婚に最初は抵抗したが、ポセイドーンからイルカをプレゼ
  ントされ、婚姻を承諾した。



 以下は、ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクを撮影する青山貞一です。モザイク画だけを見ると分かりませんが、モザイク画がある場所は、以下のようななかば廃墟化した建築物ののそれぞれ壁にあります。


ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月


 タブリナムからは、壁にネプチューン・モザイクの装飾が施された後方に美しく装飾されたコートを見渡せます。 その中に赤い線で描かれた2つの大理石のスラブが見つかりました, そのうちの1つは、アーティストの署名、アテネのアレクサンダーがありました。

 以下は、ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクがある壁のほぼ全景です。通常、観光ガイドではモザイク画だけがクローズアップされていますが、実物は以下のように大きな壁の一角にあります。


ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2016年2月


 下の写真は上の写真の右側部分を撮影したものです。


ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月

 以下がトリミングしたネプチューンとアムピトリーテーのモザイク画(Neputune and Amphitrite Mosaic )です。この写真のネプチューンとアムピトリーテーのモザイク画が観光案内にある写真に類するものですが、以下は実際に撮影した写真です。


ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2016年2月



ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2016年2月



ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
Source: Herculaneum, Oplontis Civilizarion , Art and History



ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月



ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016年2月



ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2016年2月



ネプチューンとアムピトリーテーのモザイクの家(Neputune and Amphitrite Mosaic House)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2016年2月


 この家からは以下のの写真のように、たくさんの瓶、壺、食器などが発掘されています。


Source: Danilo Bisello, Googl Map Street View


 以下はワインショップ部分の写真です。


ネプチューン・モザイクの家
Source:Wikimedia Commons
CC BY-SA 3.0, Collegamento


 以下は、ワインショップの上にあったフレスコ画です。


ワインショップの上の階のフレスコ画
Source:Wikimedia Commons
CC BY-SA 2.0, Collegamento