エントランスへはここをクリック   


Windows 10 インストール奮戦記
@
BTOデスクトップパソコン編

青山貞一
Teiichi Aoyama
掲載月日:2016年4月11日, 4月15日更新 
独立系メディア E−wave

無断転載禁

1  2  3 


出典:マイクロソフト社

 昨年(2015年)7月ごろからマイクロソフト社が新たなOS、 Windows 10 インストール・キャンペーンを開始しました。

 その後、連日のようにマイクロソフト社からWindows 10 インストールを促すメッセージが私のパソコンの画面上に現れました。

 今年に入ってからはすでに世界中で1億数千万人がインストールしていますというメッセージまでが連日届きます。

 自宅ではデスクトップ、ノート、タブレットを含め自分だけで13台のパソコンを研究、業務、趣味などで使っていることもあって気が気ではありませんでした。しかも、期間を過ぎると無償インストールは終了するとあります。

 1台当たり1万円としても13万円もWindows 10 インストールのために出費するのもどうかと思います。

 そんなとき、研究所の同僚がすでにWindows 10 を複数のパソコンにインストールしており、大部分のアプリソフトはインストール後も、問題なく稼働すること、データファイルはほぼ100%そのままとなっていること、とはいえ、パソコンによっては、いくつかの固有ドライバーをインストールする必要があるなど、具体的な情報をもらいました。

 そんなこともあり、3月下旬から順次、Windows 10 のパソコンへのインストールを開始しました。

 そして4月上旬までに自宅、研究所で使っている以下のパソコンへのWindows 10 のインストールを無事完了しました。いずれもメーカー製パソコンではなく、自作かBTO(built to order)のものですが、特殊なものではありません。またいずれももともとOSはWindows 7を使用していました。

◆自宅(事務、研究用)                            
PC
製造種別
OS
bit
CPU 型番 Clock
Ghz
Memory
GB
Hard
Disk GB
 Inst
方法
1. BTO   32  Intel Core i5 750    2.7    4      500    net
2. BTO 64 Intel Core i5 2500K   3.5 8   1000 net
3. BTO 64 Intel Core i5 2500K 3.5 8 1000 USB
4. 自作 64 Intel Core i5 2500K 3.5 8 1000 USB
5. 自作 32 Intel Pentium E6500 3.0 2 2000 USB
6. BTO 64 Intel Core i5 3770 3.3 8 500 USB
7. BTO 64 Intel Core i3 540 3.4 4 1000 USB
 
◆研究所(事務・動画編集用。高速数値計算用は別)
PC
製造種別
OS
bit
CPU 型番 Clock
Ghz
Memory
GB
Hard
Disk GB
 Inst
方法
1. 自作  64  AMD A10-5800K     3.5    8     1000    USB
2. BTO 32 AMD AthlonU×2  3.0 2   1000 USB
3. BTO 32 AMD AthlonU×2 3.0 1000 USB
4. BTO 64 Intel Core i5 3570 3.4 8 500 USB
5. BTO 64 Intel Core i5 3570 3.4 8 500 USB

 下は自宅の2.パソコン(BTO  64 Core i5 2500K)の内部を映した写真です。


スーパーパソコン全容  (CPU:Intel Core i5 2500K、メモリー8GB、HDD2TB)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2010-7-16

 下は自宅の現用で最も古いIntel Core i5 750、デスクトップパソコン。内臓ハードディスクだけで3TBあります。このCPUはグラフィック機能がついていないため左側に立っているグラフィックボードを使っています。

 Intel Core i5 750は、クロック周波数が2.7Ghzながら、3次元流体数値計算では、ntel Core i5 3770よりもわずかながら高速であり、事務用、動画編集、科学技術計算など今でもオールマイティーに使えています。


スーパーパソコン全容  (CPU:Intel Core i5 750、メモリー4GB、HDD3TB)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-4-14

 以下はパソコンCPUと3次元流体計算におけるの性能比較の参考情報です。

◆青山貞一:パソコンCPUの浮動小数点倍精度演算速度(早見表) 
◆青山貞一:3次元流体数値計算プログラムのCPU浮動小数点演算速度比較

 なお、以下は青山自宅書斎にセットされているデスクトップパソコン群の写真です。

 4台×2系統を2台のディスプレーで瞬時に切り替え使用することが可能です。現在、全PCにWindows 10をインストールしています。


青山貞一の自宅書斎にセットされているデスクトップパソコン群
4台×2系統を2台のディスプレーで瞬時に切り替え使用することが可能
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-4-2

 下は青山の自宅研究室の全貌です。


青山貞一自宅の書斎(研究室) 猫は「まるちゃん」
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-4-2


◆Windows 10 インストールの留意点

 上記のインストール実験と実績をもとに以下に留意点などをまとめてみましたので、参考にしてください。


1.Windowsが正規版、DSP版、OEM版などであること、海賊版でないこと!
 
 もっとも重要なことは、お使いのパソコンのOS、すなわちWindows がマイクソフト社の正規版あるいはDSP版、OEM版といってパソコンショップなどで1万円程度で売っているWindows OSであることです。

 Windowsが正規版、DSP版、OEM版でない場合、あるいは正規版、DSP版、OEM版であっても、改造などしている場合には、プロダクトキーを入れて認証を受けるか、プロダクトキーを忘れた場合はマイクロソフト社に電話を入れQ&A形式で対話しながらチェックを受けます。海賊版でない場合はそれにより認証を受けることが可能です。


出典:マイクロソフト社

 私の場合、上記のパソコンは大部分がDSP版であり、パソコンの部品の大幅な取り換え、パーツ交換もされていなので、問題はありませんでした。すなわち、いちいちプロダクトキーを入れて認証を受ける必要もありませんでした。


2. Windows 10 のインストールの段ロードセンター

 以下はマイクロソフト社の正規のダウンロードセンターです。上側は通常のインターネット経由でインストールする場合、下側がUSBやDVD経由でインストールする場合のダウンロードリンクです。
 
 以下からWindows 10 のダウンロード→インストール→構成展開が可能です!

マイクロソフト社の正規のダウンロードセンター

https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10
出典:マイクロソフト社

3.あらかじめ Windows 10 のインストールメディアをつくると便利

 私の場合、最初の2台以外は、インターネットによるWindows 10 の直接インストールはせず、いったんUSBフラッシュメモリーに Windows 10のインストールツールをダウンロードし、そのUSBを使ってパソコンに Windows 10をインストールしています。

 この場合、USBフラッシュメモリーは32ビット用と64ビット用の2つを用意することになります。もちろん、パソコンがどちらか一方の場合は、32ビット用か64ビット用のいずれかを用意します。
 
 作り方は簡単で、以下のマイクロソフトのダウンロードセンターから行います。USB以外にDVDでも可能です。なお、用意するUSBの容量は3GB以上の空きが必要です。また内部にあるファイルはすべてハードディスクなどに移してからWindows 10をダウンロードしてください。


出典:マイクロソフト社

 このUSBフラッシュメモリーファイルをつくることの意味はいくつかあります。ひとつは万一マイクロソフト社が無料インストールを終了しても、このUSBによりインストールが可能となること。

 ADSLなどの速度に関係なく、間違いなくUSBからインストールが可能となること。

 万一インストールしたWindows 10に不具合や一部破損が発生し、再インストールの必要が生じた場合、ネット経由でWindows 10をインストールすることはできません。これはマイクロソフト側がすでにインストールしていると判断するからです。しかし、USBフラッシュメモリーファイルをつかってインストールする場合は、そのような判断はなく、すべてインストールします。

 下の写真は青山が10台以上のパソコンにWindows 10をインストールするためにつくったUSBフラッシュメモリードライブです。左側が64ビットOS用、右側が32ビットOS用です。最低4GBの容量が必要です。


Windows 10をインストールするためにつくったUSBフラッシュメモリードライブ
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-4-10

 もちろん、インターネット回線で直接インストールできますが、上記のように再インストールのことを考えるとUSBメディアを用意する方が将来にわたり安全といえます。


4.あらかじめ Windows 7, 8, 8.1の更新インストールを終えていること
 
 これは思いのほか重要です。使っているパソコンのWindows 7, 8, 8.1の更新インストールをWindows update などにより完全に終えておくことが重要です。さもないと、Windows 10をインストールする際に、それらの更新インストールが優先して行われるため、場合によってはかなりの時間がWindows 10のインストール以前にかかります。

 Windows 7の場合、通常250ほどの更新インストールがあります。順次更新しているはずですが、Windows updateで確認し、未了の更新がある場合はあらかじめ更新しておいてください。


5.Windows 10のインストールは1時間前後の時間がかかります

 Windows 10のインストールは、上記のWindows 7、8、8.1などの未更新ファイルのダウンロード、インストールのチェックと実行、Windows 10本体のダウンロード、インストール、構成展開の順で進みます。全部で約1時間はかかります。

 途中何度か再起動します。

 一方、途中ですることは、32ビット、64ビットのいずれかをインストールしている場合には、今まで使用してきたアプリケーションソフトと個人データを引き続き使うかどうかなど、極わずかの質問がでるだけです。

 32ビットと64ビットを間違えた場合は、すぐにわかります。間違ったOSがインストールされることはありません。

 クリアインストール、すなわちハードディスクを丸ごとファーマットしてからWindows 10をインストールする以外は、そのまま<次へ>をクリックします。


出典:マイクロソフト社


出典:マイクロソフト社

 その他としては、ほぼインストール終了時に、パソコンにパスワード設定している場合には、パスワードを聞いてくるので入力します。
 

つづく